やまといも、ながいも

とろろ は のんで いい。 ゆいいつ けっとうち を あげない いも が、 たしか やまといも すりおろし。 つまり なま の じねんじょ、 だった ように きおく している。 ながいも は すこし けっとうち あげる かも しれない けど、 いずれ に しろ、 いい いも の なかま。 なま の いも は くすり みたいな けいこう が ある はず。 こんさい は かんぽう と おなじ などとも いう。 ね の もの。 なま の もの。 この あたり は からだに いいはず。
一部を表示

 

かいていじん はやぶさ

きおく うみ なみ せびれ なんか すがた きおく して いる ような して いない ような・・・。 しかし やける ように なつかしい。 テレビ かしほん まんが ドラマ しょうがっこう そのまえ などの とろけて いた ころ の ような きおく。 

伊勢 隆一郎 トカヤ、オモロ

 

 

伊勢です、

 

出稼ぎといえば、昭和初期は、汽車にのって田舎から都会に出てきた、という話をよく聞きます。

 

東北に住む農家の人は、雪が積もる農閑期には、東京で日雇い仕事をするために出稼ぎをしたと言います。

 

明治の頃は、国全体が貧しかったので、南米やハワイ、フィリピンなどに家族ごと移住をしたといいます。

 

ハワイや、アメリカの西海岸や、南米にいくと、多くの日系人に会いますし、特に、沖縄出身の2世、3世の人に多く出会います。

 

それは、沖縄が日本の中でも特に貧しかったからです。

 

沖縄からは戦後も多くの人が国を渡り移民になりました。

 

彼らは、「オキナワン」と世界で呼ばれています。

 

ヤマトンチュ(日本人)とはまた違う、独自の文化を持った人として扱われています。

 

それだけ多くの沖縄人が移民として世界に渡ったということです。

 

妻がオキナワンなので、ハワイでも、カルフォルニアでも、それがきっかけで、たくさんのご縁をいただきました。非常に助かっています。

 

そんな2世、3世の先輩方ですが、現地で尊敬されているケースが多いです。

 

ボリビアなどでは、日本人というだけで、あの尊敬する日系人のオリジナル(笑)が来たというので、歓迎されるほどです。

「ボリビアのとある街」

ボリビアのとある街」

 

「ボリビアのとある街」

「子アルパカを抱っこ。アルパカの抱っこは法律で禁止されているため、このあと警察が走ってきて3人で猛ダッシュで逃げ回ることになる

 

ご存知だとは思いますが、移民として移られた先輩方は、日本政府に騙されたようなもので、家付き、土地付き、仕事付きのはずが、実際は、掘っ立て小屋に済、農場で奴隷のように働く、自由のない生活を送ることになったようです。

 

話が違うと言っても、もう、日本に戻ることもできません。

 

それでも、その逆境から這い上がり、現地社会に根付き、社会的な地位を確立し、人々から尊敬をされる人になったのが、日本の先輩たちです。

 

頭が下がる思いです。

 

世界的に、奴隷のような移民として異国に入り、社会的地位を得るまで現地に根付き尊敬されているのは日本人以外にいないのではないかと思います。

 

本当に頭が下がる思いです。

 

・・・・・・・

 

やがて、日本は豊かになり、逆に、出稼ぎの人たちを受け入れる国になりました。

 

フィリピンパブ、ロシアンパブ、チャイニーズマッサージ、テレフォンカードを売るイラン人、六本木交差点付近のナイジェリア人、、

 

と、怪しい人ばかり上げてしまいましたが、

 

夜の街だけではなく、工場地帯のブラジル人街、真面目に工場で働くアジアの人々がたくさんやってくるようになりました。

 

これらの人々の出身国の多くは、海外からの仕送りが国のGDPの10%から半分を締めるような国です。

 

豊かな日本で出稼ぎをして、国にいる家族が生活をできる、そんな時代がありました。

 

そして、この5,6年は、世界から現代の奴隷制度と批判を浴びている研修生制度で、たくさんの若い東南アジアの人たちが日本に来て、建築、観光業、農業、介護の現場を支えてくれています。

 

・・・・・・

 

そして、今、、日本はまた、新たな時代に突入しました。

 

1ドル150円を超え、再び、日本人が外国に出稼ぎにでる時代になってきたのです。

 

最低賃金800円台の日本と、最低賃金2300円を超える国々では、収入に大きな差が出ます。

 

同じ仕事なのに、場所が変わるだけで、給与が何倍にもなるのです。

 

「出稼ぎ、日本人」で検索をすると興味深いニュースがたくさん出てきますが、例えば、この動画です。

 

主に、ワーキングホリデーの制度を利用して、カナダや、オーストラリアで働いている人たちがインタビューを受けています

 

この動画を見てわかることは、

 

ワーホリのバイトの方が、日本の上場企業で10年以上働いている課長クラスより給与が高い

 

という、衝撃の事実です。

 

この動画内だけではないですが、多くの感想が以下のようなものです。

 

「日本で手取り20万円だったのが、カナダで60万円になった」

 

「同じ仕事をしているのに、給料は倍になって、感謝もされる」

 

「物価が高いので生活費は倍になって、貯金も倍になった。手取り30万円→60万円 生活費15万円→30万円 残るお金 日本15万円→カナダ30万円」

 

そして、皆が口を揃えているのが、、

 

「正直、もう日本で働きたくない」

「できることならこのまま海外で暮らしたい」

 

この一言に全てが集約されています。

 

また、日本食の職人がオーストラリアや、カナダに行って、稼ぐ事例もたくさんニュースになっています。

 

日本だと、修行期間が長いのでお客さんの前に立つまで10年かかりますが、海外なら働き始めたその日にお客さんの前で握れるので、やりがいもスキルアップも当然早いです。

 

そして、給与は3倍から5倍ですから、それは、そうなります。

 

美容師なども、海外で稼げる職業の一つです。

 

では、ここから、未来予測です。

==================

空前のワーホリブームがやってくる

==================

 

空前絶後のワーホリブームが来るはずです。

 

ワーホリは、30歳以下であれば、誰でも利用できる制度です。

 

学歴も職歴も関係ありません。

 

このワーホリが、今後の日本ではプラチナチケットになる可能性がります。

 

簡単にいうと、

 

新卒で上場企業に就職するよりも、ワーホリで海外にいく方が、遥かに将来が安泰という時代が来る可能性が高いです。

 

 

若い人は、自分のキャリアを本気で考える必要があります。

海外経験がない人が、苦労するのがこれからの若い世代になります。

 

良い大学を出て、日本の上場企業に就職するより、フリーターをしていて、フラットワーホリにいった人の方が、40歳になったときには、全然良い生活やキャリアを積んでいる時代になるかもしれません。

 

大きなターニングポイントです。

 

 

===============

アメリカにワーホリありません

===============

 

ちなみに、海外に出稼ぎというと、アメリカで働いている人が多いと思うかもしれません。しかし、残念ながら、アメリカでは働けません。

 

先日も、お友達に「息子が大きくなったら、伊勢さんのところでVISA出して雇ってください」と、ありがたい話をいただいたのですが、真面目に返答をすると、ほぼ無理なのです。

 

アメリカで働くVISAを取得するには、

 

・お金を持っているか

・超高学歴か

・特殊技能を持っているか(世界的レベルでスポーツ芸能などの一芸)

・その分野で長年キャリアを積んでいるか

 

このどれかがないと、働くVISAをもらうことはできません。

 

どれくらい難しいかといえば、ほぼ皇室の小室さんですらVISAがもらえないわけですから、中途半端な学歴や、スキルではまず、VISAはおりません。

 

なので、若いお子さんには、アメリカがVISAを出すだけのキャリアもないですし、スキルや学歴だと世界中のトップ大学の一握りの人に入らないとVISAはでないので、なかなか難しいのです。

 

大学の博士どころか、教授でも、働けるVISAは難しいです。

特に、トランプ以降は特に厳しくなっています。

 

世界中から優秀な人を選抜していくのがアメリカの移民制度です。

 

このアメリカの移民制度こそ、本来日本が可能な範囲でトレースしなくてはいけないものなのですが、日本ではあまり実態が理解されていないようです。

 

同じ英語圏でも、カナダやオーストラリアと、アメリカでは移民のハードルの高さが全く違います。

 

 

===============

日本はどうなるのか?

===============

 

このまま、人口問題を放置するなら、今の延長線上には衰退しかありません。

 

出生率を上げなかったこと

・移民を拒否したこと

・その結果将来の成長に誰も希望を持てなくなったこと

 

これらは誰のせいでもなく、日本が自ら選択した結果です。

 

外国人労働者は多いですが、研修生や学生ビザの違法労働がほとんどで、きちんとした日本の将来につながるような労働、投資ビザの制度が機能していません)

 

このまま人口問題から目を背け、移民を拒否し続けるなら、50年後にはアジアの中でも、貧困国になっていると思います。

 

衰退に向かっている国の通貨が、高くなるはずもありません。

 

いっときは、円安で投資が集まるでしょう。

いっときは、ドルとのバランスで円高に戻すでしょう。

 

それでも、根本の問題を解決しないかぎり、最後は衰退です。

 

一時的に、日本の土地や、企業が買われて、局地的にお金が日本に落ちたり、会社や業界によって業績が回復することもあると思います。

 

でも、それは局地的な話です。

 

根本の問題が解決されない限り、日本全体としては衰退です。

 

根本の問題は、人口問題です。

 

このままいけば、最終的には、誰も投資しない、誰も移住しない国になります。

 

しかし、今ならまだ、日本に来たい優秀な人たちも来ます。

 

安全で、きれいで、食事もおいしい、文化も素晴らしい、自然が豊か、そんな日本に来てくれる優秀な人材もいるでしょう。今ならです。

 

中国の人は、一人あたりVISAの取得で10億円を要求しても、たくさん来るでしょう。

 

今はまだ、、、今だから、、です。

 

このまま円安が続けば、働く世代の優秀な人は給与が安すぎて来られなくなります。

 

全てが手遅れになる前に、一刻も早く、人口問題に向き合う必要があります。

 

(人口問題についてこだわるのは、アメリカに行って右肩上がりの国と日本の違いを体感し、市場が縮小していることが、いかに日本人のマインドにマイナスの影響を与えているか、日本の問題の多くは人口が縮小していることが根底にあると分かったからです。いずれまた、お伝えできたらと思います)

 

===============

移民をなぜ入れたくないのか?

===============

 

これは、政治家が選挙に負けるからです。

 

国民が嫌がるからです。

 

アメリカの中部で白人が荒れ狂っているのは、工場の仕事を移民にとられてしまったからです。

 

また、ITなどの給与が高い最先端産業の仕事を移民にとられてしまい、自分たちは貧しい白人になってしまったからです。

 

アメリカで白人のホームレスをたくさん見てきました。

 

優秀な移民を受け入れるということは、世界の人々と同じ土俵で仕事をすることになるので、その覚悟を持てるか、どうか、なのです。

 

実際、IT業界だと、日本でも一部の会社では社長やマネージャーが外国人になってきています。

 

残念なことに最先端の業界から外国人が主力になってきていますから、アメリカの中部で苦しむ白人と同じことが起きる可能性が高いです

 

最先端産業の人材、特に理系人材を育ててこなかったのも、日本が自ら選択してきたことです。

 

そもそも、若い人が減っていくのだから、いずれ、日本の社内も半分が海外の人という時代が来るのは、当たり前の話です。

 

今の子供達の世代が大人になるころには、そうなっている可能性が限りなく高いです。

 

そこまで、イメージできているかどうかです。

 

海外の人が来ても、マネージャーとしていられるくらいのキャリアを築いているか、経験を積んでいる人は何も恐れる必要はありません。

 

しかし、それができないなら、外国人に使われる人になるか、時給の高い海外の単純労働に出稼ぎにいくしかありません。

 

ワーホリのキャリが、新卒での上場企業への就職以上に良いキャリアになるというのは、海外経験があれば、日本に戻ってきても上司が外国人でも、部下が外国人でも優秀なマネージャーになれる可能性があるからです。

 

今の日本は、

 

移民受け入れによって起こる、人材競争の厳しさを受け入れるか、

厳しさを受け入れずに、時間をかけて衰退をして国として死んでいくか、

 

どちらを選ぶか迫られています。

 

今の日本の中核は70代、80代ですから、時間をかけて死んでいく方が選ばれるでしょうし、選挙結果もそうなるでしょうし、その結果が今です。

 

未来に責任を持つよりも、選挙に受かることを優先している人たちに国を任せた結果が今です

 

================

でも世界中の先進国が移民を

受け入れた結果苦しんでいるでしょ?

================

 

アメリカも、ヨーロッパも、確かに苦しんでいます。

 

分断も起きています。

 

2050年には、アメリカの白人比率は50%を切ると言われています。

 

北欧もソマリア難民を受け入れたことで高福祉社会が機能しなくなっている部分があります。

 

ダイバーシティーを推進してきたのも、移民との融合をはかるためですが、たしかに問題は起きています。

 

これについては、次のステージの問題と言えます。

 

先進国が移民を受け入れた結果、新たな分断の問題が起きた。

 

「さあ、どうしよう」

 

というのが現在なわけですが、これは、ひとつ先のステージの問題です。

 

人類が新たに直面した問題で、この問題を必ず人類は乗り越えるはずです。

 

私はそう思います。

 

そうやって、進んできたのが人類だからです。

 

しかし、日本は、そのひとつ手前のステージで足踏みをしています。

 

ステージがひとつ手前なのです。

 

そこを理解する必要があるし、ひとつ手間のステージに居続けたら、どんどん世界と離されるだけです。

 

衰退しかそこにはないのです。

 

衰退しかないから、他の先進国は、移民受け入れをしたわけです。

 

なので、この先の課題を考える前に、まず、人口問題を解決することが先決だと、私は思います。

 

 

============

自分と未来の子どもたち

============

 

だいぶネガティブなことを書いてしまい申し訳なかったです。

 

自分がコントロールできないことは、コントロールできないので、できるのは、自分をどうするかだけなので、視点を変えてみましょう。

 

自分や、未来ある子どもたちに、この状況下で、どんなチャンスを見出すか?

 

若い人なら、ワーホリもいいと思います。

 

留学もいいと思います。

 

ただ、アメリカだと、ひとり留学させるのに1年で500万円では足りなくなってきているのが現状だと思います。

 

お父さん、お母さん、がんばって稼がないとです。

 

「そんな簡単に稼げないよ」

 

と、思うかもしれませんが、そんなことはありません。

 

先日から、紹介している永瀬さんの動画クリエーターもそうですが、簡単に楽をして稼ごうとせずに、地道にスキルをアップして、経験値を積んでいけば必ず収入を増やせる道はあります。

 

収入を増やせるという前提で、右肩上がりの市場に入っていけば、確実に収入が増えて、そうなると自分の中で自信もできてきて、気づけばたくさんのチャンスが目に入るようになっていきます。

 

日本にいても、悲観瀧になる必要はなく、自分の手で自分の人生や家族の人生はいくらでも良くしていくことができます。

 

もう無理と諦める必要は全くなく、いくらでも収入を増やす方法はあります。

 

> 永瀬さんの動画クリエーターはこちら

 

やらずに諦めるのではなく、可能性を信じて挑戦してみることです。

 

私と同じか、それより上の世代なら、先進国にいくチャンスがあるなら行って修行をしてきて、来たるべき日本の運命のときに、お役に立ちたつのが良いと思います。

 

世界を見て、世界に飛び込み、今の日本の状況を客観的に見ると、前提が変わります。

 

自分のレベルを上げて、世界基準を持てば、必ず、日本に貢献する道がみつかります。

 

日々を楽しむのも大切ですし、同時に、鳥の目で未来を見て、自分の人生、未来を担う子どもたちの人生を、しっかりとした羅針盤を持って生きていけたら最高ですね。

 

円安、インフレ、そういう中で、何を選択して、どのように自分の未来をつくっていくか、

お子さんがいる方なら、子どもに留学させるために、どのように資金を作るのか、

 

一度、考えてみましょう。

 

このメルマガでは、今後も、そのあたりの役立つ情報について、お伝えしていけたらと思います。

 

 

伊勢隆一郎

 

追伸:

アメリカで働きたいシェフ、飲食経験者募集」

 

海外で働きたい、シェフ、飲食経験者を募集します。

 

私達の会社では、アメリカで飲食店経営をスタートいたしました。

既にグループで複数店舗が動き出していますし、今後、3ヶ月に1店舗ぐらいのペースで新規店舗を増やしていく計画中です。

 

今は世界のどの通貨に対してもドル高一強になっています。

なので、アメリカで働くことが、もっとも収入が高い状況です。

 

週5、8時間勤務の飲食店アルバイトが、日本円だと余裕で年収1千万円になっているのが現状です。

 

これは、シェフや飲食店経験者にとってはチャンスです。

アメリカで働きたい人は、履歴書を送ってください。

まずは、お送りいただいて、細かいことはその後、面談などさせて頂きたいと思っています。お待ちしております。

 

 

追伸2:

「ビジネスパートナー募集」

 

コピーライティング、WEBマーケティング、広告管理、プロジェクトマネージャー、WEBデザイナーグラフィックデザイナーを募集いたします。

 

個人、会社を問いません。入社する必要はありませんし、部分的にまずは、一緒にビジネスをできればとおもっています。

一緒にビジネスをしたい方は、まずは、気軽に職務履歴書をお送りください。お待ちしております。

【お伊勢さんサロン】運営事務局
 窓口:isesalon@rise-land.com
(営業時間:平日10時から18時)

お問い合わせはメールアドレスからお願いいたします。

時間外に頂いたお問い合せには、翌営業日にできるだけ早く対応させて頂きます。
恐れ入りますが、お待ち頂けますと幸いです。

配信元
171-0033
豊島区高田3-5-3第3布施ビル1F
一般社団法人K2アカデミー
代表理事 伊勢隆一郎
(03-5953-5940)

購読停止は下記リンクよりお願いいたします。

>購読停止リンク
(ありがとうございました!)

あんなに 死んでいる のにか❓

他の記事を読む

 
 

ウクライナで妄想し負けていく米欧

2022年3月20日   田中 宇

共和党系の軍事専門家ダグラス・マクレガー(Douglas Macgregor)が、ウクライナでロシア軍が作戦をゆっくり展開しているのは、ウクライナの市民や都市を破壊しないようにしつつ、露軍を攻撃してくる敵方の極右民兵団(ウクライナ内務省傘下のアゾフ大隊など。ネオナチ)だけを潰せるようにしているからだ、と指摘している。それなのに欧米のマスコミ権威筋は、「露軍がウクライナで苦戦し負けている」と勝手に間違った妄想を展開・喧伝し続け、「ロシアが負けているのだから米欧NATOウクライナの領空を露軍から奪還して飛行禁止区域を設定できるはずだ」と勘違いしている、とマクレガーは言う。 (American military expert explains ‘slow’ Russian advance in Ukraine) (Macgregor: Washington Wants War To Continue As Long As Possible In Hopes To Overthrow Putin

私が見るところマクレガーは正しい。NATO内で、米政府やNATO事務局は、マスコミの方が妄想で実は露軍が勝っていることを知っているので、「ウクライナに飛行禁止区域を設定するのは不可能だ。核戦争の世界大戦になってしまう」と言っている。だが、間違った妄想の方を軽信してしまっているバルト三国ポーランドなど東欧の政府議会、それから米欧全体のマスコミとその軽信者たちは「早く飛行禁止区域を作れ」と叫び続けている。もし今後、東欧のどこかの国が自体を甘く見誤って戦闘機をウクライナに入れようとして露軍に撃墜され、NATOの5条が発動されて米国がロシアと戦争する義務を負った場合、米国はNATO5条を無視して動かず、米国がこの不履行をやった時点でNATOの信用が崩壊する。 (NATO Unity Faltering as Calls Grow for a No-Fly Zone Over Ukraine

マクレガーによると、プーチンは開戦時から露軍に対し、ウクライナで市民を殺したり市街を破壊することをできるだけ避けつつ任務を遂行せよと命じてきた。米欧のマスコミ側の人々は「マクレガーはロシアのウソのプロパガンダを軽信しているだけだ」と言っているが、実のところ、マスコミ側の人々の方が間違っている。ロシア人にとってウクライナ人は同じ民族に近い半同胞であり、ウクライナにはロシア系も多いので、ロシア軍ができるだけウクライナの市民や街区を破壊せずに任務を遂行したいの当然だ。 (Tell Me How Ukraine Ends

2014年に米英が起こしたマイダン革命の政権転覆後、ウクライナは米諜報界が軍事訓練して育てたロシア敵視の極右民兵団に席巻され、彼らがウクライナのロシア系住民を殺して街区を破壊する内戦を開始し、ウクライナ系に対しても略奪などをやり続けてきた。極右はゼレンスキー側近などウクライナ政府の上層部にも入り込んできた。米諜報界は、育成した極右を通じてウクライナを事実上植民地支配してきた。ロシアは、ウクライナの極右を退治したかったが、米国はロシアよりはるかに強く、最近まで手出しできなかった。 (8-Year Secret CIA Training Program in Eastern Ukraine Helped Prepare for Russian Invasion

最近、米国の覇権が急低下し、コモディティのインフレも激化して、米露が対決したらロシアが勝ちうる状況になったので、今回の戦争になった。米政府は露軍侵攻の前に米欧の大使館や諜報要員をすべてウクライナから撤退して支援を突然に打ち切り、ロシアに有利な状況を作ってやっていた(米国は隠れ多極主義的だ)。この流れから見えるものは、露軍のウクライナ侵攻の目的がロシア政府の公式発表の通り、ウクライナ非武装中立化(米英傀儡からの脱却)と非ナチ化(米英に操られた極右勢力の排除)であると考えるのが自然ということだ。ロシアやプーチンの主張は全部ウソだと言っているマスコミとその軽信者(今や日米欧の人々の大部分)の方が間違っている。私が見るところ、ウクライナは以前のような米英の傀儡国であり続けるより、今回の戦争でロシアの傀儡国に戻った方が安定して平和になる。 (Putin Addresses Huge Pro-War Rally At Moscow Soccer Stadium) (バイデンがプーチンをウクライナ侵攻に導いた

マクレガーによると、露軍はすでに、あちこちにいるウクライナ側の軍勢(正規軍と極右民兵団。主に極右)のすべてを包囲し、補給路を断っている。極右は露軍に包囲された状態で、住民を「人間の盾」にして立てこもっている。この状態で露軍が極右を攻撃すると市民が死ぬので、露軍は極右を包囲したまま、ウクライナ政府と交渉して人道回廊を作って市民を包囲網の外に避難させ、その上で極右を投降させるか、潰そうとしている。だから、露軍は極右を包囲したまましばらく動きを止めている。米欧諸国がウクライナに携帯用地対空ミサイルのスティンガーなどを送る話になっているが、ウクライナの軍勢は、露軍に包囲され補給路を断たれているため、それらの兵器を受け取れない。ウクライナ空軍はすでに設備のほとんどを露軍に破壊された。米欧は、ウクライナ側が潰されかかっている戦況を変えられない。 (Kremlin Responds To US Claim Putin "Frustrated" Over Ukraine Operation, Says Military Was Told 'Avoid Storming Major Cities') (ウクライナ難民危機の誇張

マリウポリの劇場を露軍が空爆したと米欧日のマスコミが喧伝しているが、これはたぶん意図的な誤報プロパガンダだ。マリウポリの市役所はウクライナ側で、彼らが言ったウソをマスコミが意図的に鵜呑みにして大騒ぎしている。マリウポリの劇場は地下に防空壕がある。極右が劇場を占拠し、防空壕に避難した市民を人間の盾として使いつつ、極右は上階に兵器を置いて陣取り、露軍を攻撃していた。露軍はそれを知っていたのでマリウポリの劇場を攻撃していない。劇場を爆破したのは極右だ。その後、マリウポリの劇場から無傷の市民が多数救出されたが、その一方で死者の存在は報じられていない。負傷者1人だけ報道された。ウクライナ側と米欧マスコミはロシアを極悪に描くため、死者がいたらすぐ大々的に報じるはずだ。続報しだいだが、死者数が少ないか、誰も死んでいない可能性すらある。 (Ukraine backtracks on Mariupol theater claims) (Azov battalion militants blow up Mariupol theater building — Defense Ministry

露軍機は、ウクライナ領空に入らず、ロシア領空内からウクライナ空爆している。ウクライナ極右のもとにスティンガーが届いたとしても、それで露軍機を撃墜できない。露軍機は日々の攻撃でウクライナの領空に入っていないので、ウクライナの領空が飛行禁止区域に指定されても、露軍はそれと関係なくウクライナ空爆し続けられる。飛行禁止区域の設定を守るため、東欧諸国などのNATO軍機がウクライナ上空に来て、それを露軍が攻撃するとNATOとロシアの戦争になる。しかしすでに述べたように、NATO加盟の東欧諸国がロシアと開戦しても、米国はNATOの義務を履行せず、参戦しない。NATOが崩壊して一番困るのは東欧諸国だ。だから東欧諸国もロシアと戦わない。もう誰もロシアと戦わないが、インチキな戦争報道だけはガンガン続く。コロナのときと同様、そのうちマスコミの巨大なウソに気づく人が増えていく。 (Graham introduces resolution urging Biden to help send jets to Ukraine) ("No Such Thing As No Fly Zone Lite": Pentagon Rejects Zelensky's 'Close The Sky' Request

ウクライナ戦争でロシアが負けているという、米欧日のマスコミ権威筋がばらまく大間違いの妄想は、米欧日にとって不利な状況を今後いろいろ引き起こす。近いうちにロシアが負けて米欧に降参し、プーチン政権が転覆されて米英傀儡政権に戻るので、ロシアからの石油ガスの輸出が再開されるだろう、とか。これもトンデモな妄想だ。ロシアは勝った状態のまま、米欧の妄想をあえてそれほど打ち消さず、この状態を長引かせることで、米欧を主に経済面で窮乏させ、米国覇権を自滅させていきたい。プーチンはこれを意図的にやっている。現状が長引くほど、米欧日は窮乏する。マスコミはプーチンのうっかり傀儡になっている。これも隠れ多極主義者の意図のうちだろう。 (優勢なロシア、行き詰まる米欧、多極化する世界

ウクライナ難民と称する人々がドイツやフランスにどんどん入ってきているが、仏マスコミによると、フランスに来ているウクライナ難民の3分の1はウクライナ人でなく、北アフリカや中東から来た難民のふりをしたアラブ人の出稼ぎ者たちだ。こうした偽装難民の多くは、何年も前からフランスなど西欧に住んでいるが自分の都合で来たので市民権を得られていないアラブ人で、どさくさ紛れに自分の地位を引き上げたい。さもありなんだ。さあ、みんなでウクライナ難民を助けるために献金しよう!!。カネを出さないやつはプーチンの傀儡とみなすぞ。マスクはもうしなくていいからね。 (30 Per Cent of ‘Ukrainian Refugees’ Are Actually From Other Countries) (White House Says It’s Running Out of Money for Covid After Congress Reroutes Cash to Ukraine

今回の指摘を出したマクレガーはトランプの側近だった。トランプは彼を駐ドイツ大使にしようとしたが米議会に阻止されて失敗した。トランプは政権末期、マクレガーに国防総省の顧問をやらせていた。最近マクレガーは、共和党系のFOXテレビのタッカー・カールソンの番組によく出ている。民主党や軍産エスタブ系のマスコミがばらまいてきた新型コロナのインチキ報道のウソを暴いたカールソンは今、同じマスコミ勢力がばらまいているウクライナ戦争のインチキ報道のウソを暴いている。マクレガーは、それに貢献している。マクレガーは以前から、親露的だと非難されてマスコミや軍産民主党からボロクソに誹謗中傷されてきたが、誹謗中傷してきた側の方がウソつきだった感じだ。ロシアゲートのウソや、ハンター・バイデンの不正行為をめぐる話からもそれが感じられるが、それらはあらためて書く。 (Why a former Trump appointee’s pro-Russia rhetoric matters) (Greenwald: Russian Invasion Has Elevated "Treason"-Mania To Never-Before-Seen-Heights

 

 



田中宇の国際ニュース解説・メインページへ

 


ウクライナは呑みこまれるのか❓

他の記事を読む

 
 

ロシアがウクライナ東部2州を併合しそう

2022年2月14日   田中 宇

 

この記事は「ロシアは正義のためにウクライナに侵攻するかも」の続きです。

ロシア軍がウクライナに侵攻しそうだという話で大騒ぎになっている。米政府は昨年末から繰り返し、露軍がもうすぐウクライナに侵攻しそうだと言い続けてきた。それらは、露軍がロシア国内で行った軍事演習を侵攻準備だと言い募ったり、ロシアとベラルーシの軍事交流を侵攻準備と喧伝したりする誇張策で、何日かたつと「はずれ」とわかるものだった。今回もその手のバイデン流ボケ話だと書いているメディアもある。だが、今回は様子が違う。 (Ukraine & NATO Agree Threat of Russian Invasion 'Low' - But US Continues "Apocalyptic" Rhetoric) (Looking for evidence? Trust us, Biden administration says

異例さの一つは、米当局が「露軍のウクライナ侵攻は2月16日だ」と、日付まで指定して予測していることだ。2月11日に米安保担当大統領補佐官のサリバンが「北京五輪終了(2月20日)より前に露軍がウクライナ侵攻しそうだと述べた後、同日中にバイデン大統領がEUNATO諸国の指導者とビデオ会議した時に、露軍が2月16日に侵攻すると述べた。米諜報界はあちこちで2月16日露軍侵攻説を言い回っている。開戦日が事前に指定されている戦争話は前代未聞だ。当初、米英だけがウクライナの首都キエフから外交官らを避難させていたが、その後は米国が喧伝する予測に押されるかたちでNATO諸国や日本の外交団などもキエフから避難し始めている。 (Putin could attack Ukraine on Feb. 16, Biden told allies) (Три дня до 16-го Фактчекинг войны, или следите за бензовозами

戦争だ、戦争だとヒステリックに叫ぶ米政府と裏腹に、戦争当事者のウクライナのゼレンスキー大統領は1月末に「露軍が間もなく侵攻してくるという話は事実でなく、パニックを扇動するものでしかない」と米国側を非難した。ロシア政府も、露軍侵攻話は米国のでっち上げだと言っている。ウクライナとロシア側を和解させようとしている独仏など欧州諸国も、戦争パニックを扇動する米政府に迷惑しているようだ。この状況をどう分析したら良いのだろう。 (Ukraine’s Zelensky Slams West for Creating ‘Panic’ After Biden Call) (In Surreal Plot Twist, Ukraine's President Demands Proof From US Over Alarmist Russian Invasion Claims

私が見るところ、米国が発する2月16日侵攻説は根拠がある。それは、ウクライナ東部のドネツク、ルガンスクの2州が2014年のウクライナ内戦開始時からずっと宣言し、ロシアに承認を求めてきた「東部2州のウクライナからの分離独立とロシアへの併合」について、ロシア連邦議会下院(デューマ)が2月14日に審議し、プーチン大統領が東部2州のロシア併合を認めてくれるよう請願する決議を可決する可能性があることだ。ドネツクとルガンスクはロシア系住民が多く、ウクライナの政府と軍から敵視攻撃されてひどい目にあっている。1月の記事で書いたとおり、ロシアの世論は、2州のロシア併合を認めてやるべきだと強く思っている。ロシアのナショナリズムの流れに沿って、ロシア議会で1月中旬から2州のロシア併合を認めてやるべきだと話が出ている。 (At Russia’s Border with Ukraine, Pro-Kremlin Separatists Find Support) (ロシアは正義のためにウクライナに侵攻するかも

2月14日の審議は延期されそうだという話もある。だが半面、ロシアのプーチン大統領は、北京五輪に際して2月4日に訪中して習近平と会談した時に、中国側からウクライナ問題に関する明確な支持を得ている。中国がウクライナ問題でロシアを支持したのはこれが初めてだ(これまでの中共は米国に気兼ねして中立の立場だった)。ロシアが東部2州を併合したら、中国が支持してくれる状況になった。対照的に、ウクライナをテコ入れしてロシアを敵視してきた米国の覇権は低下する一方だ。ロシアがまだ弱かった2014年のウクライナ内戦開始時、プーチンは欧米からの猛烈な敵視・制裁を受けつつ、軍事的に重要なクリミアをロシアに併合するのがやっとで、東部2州も併合してロシア系住民を守ってやりたかったが、そこまでやれなかった。その後8年間、東部2州の住民はひどい目にあい続けている。早く併合して、楽にしてやらねばならない。 (Russian parliament may delay vote on recognizing eastern Ukraine) (Donetsk People's Republic - Wikipedia

ロシア議会が2州のロシア併合を要請し、プーチンがそれを受けて併合を正式に認めると、2州はロシアの法律上、国内の地域になる。2州の住民が外国から攻撃されて危険な目にあっていたら、ロシア軍が2州に行って住民を守り、外国勢力を追い払うことが「軍の任務」になる。2州はロシア国内になるのだから、ロシア軍が2州に行くことはロシアの法律上「外国への侵攻」でなく「国内移動」になる。ロシアが2州を併合しても、ウクライナはそれを認めない。たとえウクライナ政府軍が自重して2州から撤退しても、CIAなど米諜報界が軍事支援して傀儡化してきたウクライナ民兵団が2州のロシア系民兵団を攻撃して戦争を再燃させるので、ロシア軍の2州への国内移動(米欧ウクライナから見ると「侵攻」)は避けられない。2月14日にロシア議会が2州の併合をプーチンに要請し、2月15日にプーチンが2州の併合を決めて署名すると、2月16日にロシア軍が2州に入る(侵攻する)ことになる。これは確定でないが、妄想でもない。 (US warns war could be ‘imminent’ in Ukraine) (CIA intercepts Russian message to generals to invade Ukraine on Wednesday

ロシア軍が2州に入ると、露軍より劣勢なウクライナの政府軍と民兵団は戦闘に負けて新しい国境線の向こう側まで退却し、2州のロシアへの併合過程が完了する。この過程で、もし米軍がウクライナ政府の求めに応じて東部2州に入ってロシア軍と戦闘開始すると、第三次世界大戦になる。しかし、多分それはない。バイデン大統領は「露軍がウクライナに侵攻したら、ロシアに対し、これまで見たことのないようなすごい経済制裁をしてやる」と何度も言っているが、彼が強調するのはいつも経済制裁に偏重しており、ウクライナに米軍を入れる話は全くしていない。国連のP5どうしは戦争しない。 (What the Putin-Xi Olympic Meeting Means for America) (Ukraine says don’t believe ‘apocalyptic predictions’ over Russia

ウクライナがすでにNATOに入っているなら、2州をウクライナからもぎ取ろうとするロシアと戦争する法的義務が米国に生じるが、ウクライナはまだNATOに入っていない。ロシアが2州を併合する前にNATOウクライナを加盟させると、ロシアは世界大戦を覚悟しない限り2州を併合できなくなる。だからプーチンは、昨年秋から「ウクライナNATOに入れたら承知しないぞ」と米欧側を脅しつつ、先日の2年ぶりの中国訪問をこなして習近平ウクライナ問題で味方につけた上で、これからの2州併合へと向かおうとしている。 (China Will Play Major Role In Russia-Ukraine Conflict: Experts) (The US Response to Russia: Cuban Missile Crisis and Historical Parallels

2州をロシアに取られたら、ウクライナはもうNATOに加盟できない。NATO側はロシアの2州併合を認めず、今後も「ロシアは2州をウクライナに返すべきだ」と言い続けるが、この状態でウクライナNATOに入れると、その瞬間にNATOがロシアと戦争せねばならなくなる。NATOへの新規加盟は、既存のすべての加盟国の賛成が必要だ。米英ポーランドバルト三国など「ヒステリ反露(MI6傀儡)諸国」以外の多くの加盟国が、ウクライナの加盟に反対するようになる。NATOEUは、内部で、ヒステリ反露諸国と対露現実主義諸国(ドイツ筆頭)との対立がひどくなり、内部分裂して弱くなる。 (Croatian PM Apologises for President’s Outburst on Ukraine) (EU Delivers Collective Reply to Russian Security Proposals

米欧など「国際社会(笑)」はロシアへの経済制裁を強める。ドルなどの銀行間国際決済のシステムであるSWIFTからロシア勢を除名し、ロシアがドルを使えないようにする制裁もたぶん行われる。だがロシアは、何年も前から中国やイランなど非米諸国と組み、ドルでなく相互の自国通貨で決済して国際取引を続ける新システムを導入し、拡大してきた。欧米のロシア制裁は以前なら、欧州に石油ガスを売れなくなってロシアが収入を失って困窮する流れだったが、近年はロシアの石油ガスの全量を中国が買ってくれる。そのためのパイプラインの送付先変更も準備ができている。ロシアは、米国から何年も敵視されている間に準備完了した。あとは、実際に欧米からの制裁が強化された後、これまで欧州に送っていた石油ガスを中国に送るよう、シベリアやウラルにあるいくつかのバルブを開閉するだけだ。困るのはロシアでなく欧州だ。 (US Expert Warns France And Germany Will "Throw The Americans Under The Bus") (No SWIFT, No Gas: Russia Responds To Western Threats As US Tries To Orchestrate Workaround

昨夏に完成した、ロシアからドイツ(などEU全土)に天然ガスを送るパイプライン「ノルドストリーム2」は、米国がロシア敵視の一環としてドイツに加圧して稼働を止めているので、使われていない。ロシアが2州を併合したら、その後もずっと使われないままになる。欧州が、ロシアから買えなくなった天然ガスを米国から買う構想があったが、最近、米民主党がインフレ対策の一環として米国内の天然ガスを外国に売ることを制限し始めているので売ってもらえなくなる傾向だ。米国は欧州に対し、どこまでも意地悪だ。なのに対米従属を続ける間抜けな欧州。凍死しても自業自得だ。 (Does Biden Think He's King of Europe? Watch His Nord Stream 2 'Botch From Hell') (Democrat Senators Are Trying To Limit US LNG Exports For All The Wrong Reasons

ウクライナが東部2州をロシアに取られたくなければ、ミンスク合意に沿って、東部2州に自治を再付与することを目標に、ウクライナ政府が東部2州の政府と交渉を開始すれば良い。ミンスク合意は、ウクライナ内戦の解決策として2014年からウクライナ政府と東部2州政府、ロシア、独仏などOSCEが集まって交渉してきた枠組みだ。合意が達成されれば、東部2州の人々は自治を再付与され、再び安心して暮らせるようになる。ロシアは、東部2州のロシア系住民を併合によって守ってやれない代わりに、罪滅ぼし的にミンスク合意を推進してきた。しかしウクライナ政府はこの8年間、東部2州との交渉を拒否し続け、全く進めていない。ウクライナの世論は米英のプロパガンダ策によって極度のロシア敵視に陥ったままで、ミンスク合意は「ロシアの悪だくみ」として毛嫌いされ、ウクライナ政府が東部2州と話し合いをすることは不可能になっている。ウクライナ政府が東部2州と話し合いをするには、東部2州の内戦が停戦していることが必要だが、話し合いの雰囲気が醸成されるそうになると米諜報界の傀儡であるウクライナ民兵団が東部2州で戦闘を激化させて潰してきた。 (Armed Nationalists in Ukraine Pose a Threat Not Just to Russia) (Biden’s Insane ‘Russia False Flag’ Conspiracy Debunked

ミンスク合意は履行不能だ。ロシアと欧州の首脳や外交官たちは、こういう状況を知りつつ、ずっとミンスク合意に拘泥してきた。欧州は、対米従属が国是である以上、米国傀儡なウクライナに味方せざるを得ないが、ロシアとの決定的な敵対もエネルギーや安保上の理由から避けねばならない。そのため欧州は、時間稼ぎとしてミンスク合意への拘泥を続けてきた。ゼレンスキー政権などウクライナ政府は、この時間稼ぎの構図のもとで、欧米から経済軍事の支援を受けて延命してきた。国際的な力量が足りなくて2州を併合してやれなかったロシアは、この時間稼ぎの体制下で、国際的な力量を増加させようと努力してきた。その一方でロシアはこの間、2州の住民がロシア旅券をとれるようにしてやり(人口200万人の2州で60万冊の露旅券を発給)、2州の身分証明書や自動車のナンバープレートなどをロシアの公文書として認めてやり、ルーブルを2州の通貨にし、ロシアと隣接する2州の製品が自由にロシアで売れるようにして、経済的な2州の併合を「ミンスク合意が達成されるまでの暫定措置」の建前で進めてきた。 (Minsk Protocol seen by some as peaceful path to resolve Ukraine crisis, but as a Russian trap by others) (Normandy meeting in Berlin shows Kiev doesn’t recognize Minsk Agreements — politician

こうして、あとはいつロシア(プーチン)が、自国が国際的に十分な力量をつけたと判断して公式な2州の併合に踏み切るか、という段階になっていた。ここでプーチンは昨年末から、ウクライナのゼレンスキー大統領に、ミンスク合意を履行する最後のチャンスを与えることにした。ウクライナ政府が、これまでずっと拒否してきた東部2州との話し合いに入るなら、ロシアはその間、2州を併合しない、という話だ。そもそもウクライナ政界のロシア敵視・2州敵視の状況からして、ゼレンスキーが東部2州と話し合うのは無理だったが、ロシアは最後通牒としてこの話を出した。これはゼレンスキーにとって最後の時間稼ぎの好機だった。 (Russia, Ukraine Fail to Make Progress on Donbas Conflict in Latest Talks) (Russian Politician Says Peace With USA Isn’t Possible Unless ‘New World Order’ is Established And America Becomes ‘Weaker’

しかし、その時間稼ぎを破壊する感じで、バイデンの米国が昨年末から「もうすぐロシアがウクライナに侵攻する」と繰り返し騒ぎ出した。米国が騒ぐほど、ウクライナ民兵団など米傀儡勢力がロシア敵視を扇動され、好戦的に動いて東部2州の戦闘を激化し、ゼレンスキーは2州と交渉を開始するふりすらできなくなった。ゼレンスキーがバイデンに「(時間稼ぎができなくなるので)露軍の侵攻を煽るのはやめてくれ」と苦情を発したのはこの流れの中だった。 (Can the Minsk Accords be Implemented?) ("This Goes Way Beyond Wag-The-Dog 2.0" As Ukraine Pushes Back Against American Hawks

欧州の首脳や外交官たちも、バイデンの露軍侵攻扇動に迷惑していた。欧州(OSCE)の外交官や安保要員たちは、ミンスク合意体制の一環として、ウクライナ東部の停戦を監督し、内戦を止める働きをしていた。米国が露軍侵攻を扇動し、東部の内戦が再燃すると、当初は米英の要員が退避しても、欧州の要員は停戦監視のためにウクライナに残ろうとしていたのが困難になり、2月11日に米政府の侵攻扇動が強まるとともに、欧州の要員も停戦監視をやめて退避せざるを得なくなった。停戦監視団がいなくなると、東部2州での内戦を止める勢力がいなくなり、内戦がさらに激化して和平不能になり、ロシアが2州併合に踏み切らざるを得なくなる。米諜報界の隠れ多極主義者たちが、バイデンを動かし、ロシアが2州を併合して中露と欧米の分裂を加速して多極化が早く進むように策謀している。 (Buchanan: Putin Wants His Own Monroe Doctrine) (Ukraine replies to Russian demands

ロシア議会で2州併合案が最初に出されたのは1月19日だった。プーチンの与党「統一ロシア」でなく、共産党と公正ロシアという2つの野党が併合案を提出した。プーチンは野党に併合案を出させ、ロシアナショナリズムの勃興に沿って併合策が遠くからしだいにやってくる感じを演出している。プーチンの電話一本で議会は動く。ウクライナ政府が2州と交渉開始するなら併合案を進めないけど、いつまでも時間稼ぎできるものではないよ、というウクライナ側への警告だ。 (Will Russia Recognize the Self-Declared Separatist Republics in Eastern Ukraine?) (Russian Duma To Consider Appeal from Luhansk & Donetsk Oblasts for Recognition as "Independent States"

この話を書いている間に、ウクライナ政府がミンスク合意の枠組みで急いでロシア政府と話し合いたいと言い出したという報道が流れてきた。ドイツの首相も、ロシアとウクライナを歴訪するらしい(これは以前からの予定みたいだが)。新たな外交の盛り上がりによって、ロシアが2州併合を延期するのかどうか。これまでの時間稼ぎ型とは違う、進展する話し合いをやれるのか。この事態が続くほど世界のエネルギー価格が上がり、インフレが欧米経済を潰していく。どうなるのか。まだ分析したいことはあるが、いったんここで配信する。 (Escobar: Erdogan In Kiev, Putin In Beijing: Can Neo-Ottomanism Fit Into Greater Eurasia?) (Washington recognizes Japan's sovereignty over four islands in southern Kurils) (Russia Is Prepared To Declare Economic War On The West, Inflicting "Huge Economic Pain") (Tucker Carlson-fueled Republicans drop tough-on-Russia stance

 

 



田中宇の国際ニュース解説・メインページへ