ふなせ の め   その2


(21)マイクロプラスチック
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マイクロプラスチックとは直径5mm以下の小さなプラスチックのことで、
この小さなマイクロプラスチックが海には大量に漂っていることが社会問題となっています。

プラスチックはペットボトルだけでなく、レジ袋やオムツ、歯磨き粉など私達が普段使っている物に多くに含まれていますが、
劣化しどんなに小さくなっても自然分解されず自然に還ることはありません。

採取したイワシの8割からマイクロプラスチックが発見された例などもあります。さらには世界で販売されている食塩を調べた所、
39種類の食塩中の90%以上の食塩からマイクロプラスチックが発見されたといった例などもあります。

そのためマイクロプラスチックは海洋生物へ悪影響を与えるだけでなく、我々にも大きな悪影響をもたらします。

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(22)高齢ドライバー
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75歳以上の高齢者による交通死亡事故は年々上昇傾向にあります

高齢になるにつれて身体能力だけでなく判断力なども低下してくるため事故を起こす可能性は高くなります。
高速道路の逆走やブレーキとアクセルの踏み間違いなどが原因となった事故も少なくありません。

運転免許の交付に年齢制限を設けるなどの意見もありますが、車社会となっている地方などでは免許がないと生活できない、
しにくいこともあるため簡単に解決できる社会問題ではありません

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(23)異常気象
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少し前から日本でも異常気象がニュースなどでよく取り上げられるようになりました。
異常気象の原因は太陽の活動など自然的な要因もありますが、
二酸化炭素の増加やオゾン層の破壊による地球温暖化など人為的な要因も大きく関係しています。

異常気象により豪雨が大きな災害となりますし、暖冬、猛暑となれば、農作物などにも被害が及ぶこととなります。
また、影響を受けるのは人間だけでなく、気温や水温が変われば動物や植物など様々な生き物に影響を及ぼし
最悪の場合にはある種の絶滅と言った社会問題にも発展しかねません。

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(24)インフラ老朽化
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現在使用されている橋やトンネル、水道・下水などの水道管、高速道路などのインフラの多くは、
1960年前後の高度経済成長期に作られました。
そのため、その多くが経過年数50年以上となり老朽化したインフラが今後もさらに増えていくと言った社会問題がインフラ老朽化です。
中には長期間に渡って適切な点検がされていない物やすぐにでも対応しなければ崩落などの危険性が高い物なども存在しています。
事実、2012年の中央道笹子トンネル天井板崩落事故は老朽化が原因と言われています。

特に近年の日本は地震などの自然災害が頻発化しており、対策が急務となっているものの莫大な費用がかかることや
対策には人も時間もかかることから大きな社会問題となっています

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(25)ブラック企業
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ブラック企業とはサービス残業長時間労働と言った労働基準法違反した劣悪な労働環境がある会社のことです。
ブラック企業に勤めている方の中には精神的や肉体的に追い込まれ自殺してしまった方や過労死してしまった方などもいます。

少し前から社会問題として注目されるようになったため改善されてきているとは言われていますが、
今でもブラック企業は存在しており根絶できておりません。

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(26)あおり運転
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あおり運転とは自動車やバイクなどの運転手が他人の運転をあおる行為のことです。
運転経験のある方であれば、多くの方が1度はあおられた経験を持っていることかと思いますが
あおり運転は最悪の場合には死亡事故などに発展する可能性がある危険行為とされています。

現在は事故とならくともあおり運転と認められれば免許停止など処分が下されるようになっているものの、
2018年の上半期には車間距離不保持と言ったあおり運転だけでも6,000件以上の摘発がされているため、
まだまだ多くのあおり運転が横行しているのが現状です。

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(27)消滅可能性都市
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消滅可能性都市とは2010年から2040年にかけて、20~39歳の若年女性人口が5割以下に減少する市区町村のことで、
近い将来、896もの市町村が消滅する恐れがあると言われています。
消滅可能性都市の中には、北海道の函館市小樽市東京の豊島区、神奈川の箱根、大阪の大阪市中央区など
多くの方が知っている市区町村なども含まれています。

消滅可能性都市は、人口減少による諸問題であると言われていますが、他にも極点社会(※)や少子高齢化など
様々な問題が複雑に絡み合った社会問題です。

(※)極点社会とは、東京などの大都市圏に人口が凝集して生活している社会のこと。

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(28)個人情報の漏洩
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大手検索エンジンSNSを運営する企業から個人情報が漏洩した事件が記憶に新しい方も多いと思います。
そして今でも個人情報の漏洩事件がニュースや新聞などで取り上げれています。

個人情報の漏洩は、本人だけの問題ではなく友人や家族にまでその被害が及ぶケースもあるため深刻な社会問題となっています。

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(29)異物混入
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異物混入とは、本来入っているはずのない物が製造過程で混入する問題のことです

多くの企業が異物混入に対して対策を行っていますが完全に防ぐことは困難と言われています。
金属などの異物は検査機を通すことで発見することも可能ですが、
人によって製造されている限り、髪の毛や包装材などが混入することや、
害虫駆除などをどんなにしても原材料についた虫などを完全に取り除くことは難しいと言われています。

特に数千万個、数億個と言った単位で製造される商品で1つも異物が混入されない管理体制を作ることは
不可能に近いと言われています。

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(30)食品偽装
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食品偽装とは、言葉の通り食品の偽装を行う行為で、産地を偽った産地偽装、食品を製造するための原材料を偽った
原材料偽装、賞味期限や消費期限を偽った消費期限偽装や賞味期限偽装などがあります。

食品偽装は企業のエゴによって行われることが大半ですが、中には偽装されたために口にした食品からアレルギー反応を
起こしてしまうなど人命に関わる問題へとなる可能性もあることから早急に解決すべき社会問題の1つです。

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(31)特殊詐欺
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特殊詐欺とは、架空請求オレオレ詐欺と言った振り込め詐欺金融商品等取引名目の詐欺、
ギャンブル必勝法情報提供名目の詐欺などを加えた詐欺の総称のことです。

特に振り込め詐欺は近年減少傾向にありますが、その被害額は300億円以上あるため、決して少ない数値ではありません。
また、特殊詐欺の多くが暴力団など反社会勢力の資金源となっていることからも重大な社会問題となっています。

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(32)ひきこもり
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厚生労働省では、ひきこもりを「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、
6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」と定義しており、日本には現在50万人以上のひきこもりがいると発表しています。

また、一昔前までは「ひきこもり=学生」「ひきこもり=未成年」と言ったイメージが強かったですが、
「職場になじめない」などの理由から40代のひきこもり者が日本には16万人以上いるとも言われているため、
現在ではひきこもりの高齢化も大きな社会問題となっています。

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(33)所得格差
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一昔前までは、一億総中流のイメージが強かった日本ですが、少し前から日本国内でも所得格差が生じており、
社会問題の1つとして多くの日本人が注目しています。

厚生労働省の調査によると所得格差の指標となるジニ係数(※)は、

2002年(平成14年)は、0.4983であったものの
2014年(平成26年)には0.5704と0.0721も所得格差が開いています。

(※)ジニ係数による所得格差は0から1の間で示され、1に近づくほど所得格差が大きいことを示します。

日本は資本主義であるためある程度の所得格差が生じてしまうことには必然性がありますが、
富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなると言われるように貧困層に分類され低所得者
貧困層から抜け出せなってしまっていることが問題とされています

引用:社会人の教科書
https://reside-ex.com/Lbe1634/311921