枝廣淳子さんから―あたみプロジェクト?


                  Enviro-News from Junko Edahiro


                      No. 2748 (2020.05.05)

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「熱海プロジェクト」を始めます!

7年ほど前に、執筆・翻訳用の仕事部屋を熱海に設け、週末などに籠もりに行っていました。今回の新型コロナウイルスによる外出自粛に伴い、熱海に本格的に籠もるようになって3ヶ月ほどになります。せっかく熱海にいるのだから、熱海でできることをやろう!と、できる範囲でできることを少しずつ進めています。

その第一弾が、「海からの贈り物」シリーズです。ご存じのように、東京からも近いリゾート地・熱海には、たくさんのホテルや旅館、飲食店があります。鮮度の良いおいしい海産物は熱海の大きな魅力の1つです。

でも、このコロナ危機で、ホテルも旅館も飲食店も休業となっています。そういった事業者の方々も大変ですが、ホテルや旅館、飲食店にお魚や干物を供給していた魚市場や水産会社も、販売先がなくなって大変な状況です。

そこで、良質の海産物を水産会社からお得価格で直接お届けすることで、漁師さんも水産会社もうれしい、おいしい海産物を食べられる生活者もうれしい、海の恵みも無駄にしないという、「海からの贈り物」プロジェクトを始めます。

今回コラボする熱海・宇田水産の社長・宇田勝さんはこう話してくれました。「コロナで販売先ががくっと減ってしまい、売上は従前の10分の1以下になってしまいました。どうやって会社や家族を支えれば良いのか……うつ状態に近くなるほど悩みました。睡眠薬が手放せなくなった時もあります。でも、いまは逆に、この大変な状況を楽しんでやろう!と思っています。これまでのどんな危機よりも大変です。だからこそ、これを乗り越えられたら、本当に強くなれるんじゃないかと、自分を奮い立たせています」。

宇田さんのところの干物は私もいただいていますが、塩分控えめで滋味あふれたその味には、大仏級のでっかい太鼓判を押します!

どれもおいしいですが、私の目下のお気に入りは「サバのみりん干し」。脂ののった分厚いサバで、薄切りタマネギとオリーブオイルでアヒージョにすると、何も味付けしなくても、とってもおいしい!絶品です。

そして、その立派な「サバのみりん干し」が、なんと1枚300円なのです。ほかにも20cmを超えるでっかい金目鯛の干物が350円、アジの干物は150円! この価格が実現できるのは宇田さんがお魚やさんでもあるからです

おいしい干物などをお得価格で食べていただけます。そして、それがコロナ支援にもなります。3000円以上は送料もサービス。しかも、「エダヒロから聞いた」ことをお伝えいただけると、オマケの品もつけて下さるとのこと。

コロナが終息したら、またみなさんに熱海に遊びに来てもらえるように。その日まで、熱海をゴーストタウンにしないよう、宇田さんをはじめ、地元のみなさんも懸命にがんばっています。ぜひご愛顧のほどを!

<海の贈り物プロジェクト>
1.こちらから、宇田水産のネットショップにアクセスしてください。
https://bit.ly/2YwEdWF

2.お好きなものをお好きなだけ注文下さい。深海魚の干物や、マンボウのホルモンなんて珍しいものもあります! 3000円以上で送料無料となります。

3.「お届け先」を記入するページの下に、「メモ欄」があるので、そこに「エダヒロから聞いた」という意味の暗号、「おー、海へ!」と入れて下さい。(これがないとオマケがつきませんので、お忘れなく!)

4.そのまま「支払い方法」を確定し、注文を「確定」ください。

5.おいしい「海からの贈り物」が届くのをお待ちください。

※宇田水産の定休日は、毎週水曜日と、第2・最終の日曜日です。
※基本的に、定休日以外は、午前中にいただいたご注文はその日の宅急便で送り出すことができます。
※コロナ状況や交通事情等により、お届けが多少遅れることもあるかもしれませんが、ご理解・ご容赦ください。


これからも地元の方々とつながって、いろいろな熱海プロジェクトを進めていきたいと思います。

コロナ危機後の「ニュー・ノーマル」を考えたとき、その1つの側面は、この「海からの贈り物」プロジェクトもそうですが、ウェブを通して生産者と消費者が直接つながること、応援やサポートが購買行動とつながることだと思います。いま、そういったサイトがいっぱい立ち上がっていますよね。

そして、この動きは、たとえ、コロナが終息して、ソーシャル・ディスタンシングが不要となっても、定着していることでしょう。

それを力に変えるには? 望ましい変化につなげるには? 自分たちの新しいビジネスモデルにとってのヒントとは? 場合によっては、これまでどおりのビジネスが続けられないかもしれません。コロナのトンネルの中にいる間に、しっかり考えていく必要がありますね!