枝廣淳子さんのメールから
Enviro-News from Junko Edahiro
No. 2677 (2019.02.24)
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幸せ経済社会研究所のサイトに、リチャード・
させていただいた記事がアップされました!
https://www.ishes.org/
地域社会のレジリエンスを高めておく必要があること、
何か。
~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~
リチャード・ハインバークさん
ポスト・カーボン研究所上級研究員
写真などはこちらをご覧ください。
https://www.ishes.org/
リチャード・ハインバークさんは、
ていることで世界的によく知られています。
ニティにレジリエンスが必要なのかについてお話を伺いました。
■衝撃はいつ起きてもおかしくない
枝廣:
けていらっしゃいます。なぜ、
はならないのでしょうか。
リチャード:レジリエンスとは、基本的な構造や機能、
衝撃に適応するためのシステムです。
域にも独自の問題があります。例えば、火山、地震などです。
私たちは、気候変動や不安定な経済、
ています。
今後こうした問題が激化して、適応が難しくなることは、
う。レジリエンスについて考えることは、
めに、先取りして考えることなのです。
枝廣:いつ起きてもおかしくない衝撃の例として、
てくださいました。もっとも起こりそうなのは、
か?
リチャード:
ます。2008年の世界金融危機は、非常に深刻なものでした。
再び強烈な危機が起こりえます。
な問題がそのまま残っているためです。
長い目で見れば、
燃料は世界の主要なエネルギー源ですが、有限なものです。
ましょう。世界にはまだ十分な量の原油があります。でも、
がかからない原油から先に使っています。つまり、
いる原油は高価になり、取り出すのが難しく、
す。私達はこうした問題を、
しています。
この原油供給についての問題は、米国でのフラッキング(注:
トオイルやシェールガスを採掘するときに使用される方法)
ンドといった非従来型原油の生産量増加によって、
しかし、こうした原油は高価であるため、石油産業全体は、
なくなります。ですから、持続可能な状況ではないのです。
石油の需要が減少する前に、
ば世界経済にとって大問題になるでしょう。私たちは石油を、
く、海運や航空、トラック輸送にも使っているからです。輸送は、
済の活力源なのです。
■コミュニティのレジリエンスを高める
枝廣:この問題は日本では特に深刻です。
に依存しているからです。そして現在、
らこそ、レジリエンスが必要なのですが、
スを高めることが出来るでしょうか。
リチャード:一つの方法はサプライチェーンを短くすることです。
ものはすべて、サプライチェーンの最後に位置しています。
最初に来るのは農場や炭鉱などです。そして、そのあとに、
たくさんの工程があります。
経済システムやエネルギーシステムが危機に瀕した場合、
く脆弱であればあるほど、弱点が多くなります。
と、それはつまり、製造と消費をもっと地元で行うことです。
枝廣:食料などの地産地消ですね。
リチャード:地産地消にはたくさんの可能性があります。
とするなかで、たくさんのプラスの副産物が生まれます。
す。
また、コミュニティのレジリエンスを構築することは、
はなく、社会、つまり人々の結びつきにも関わります。
で、配慮し合う社会は、本質的にレジリエンスの高い社会です。
それに対して、
わない社会は、壊れやすい。「
まうからです。人々がもともとお互いに配慮しあい、
あれば、物事が悪い方向に進んだときには、
枝廣:
その一つの方法は、あなたがおっしゃったように、
を短くすることです。
ただ、「安いから輸入製品を購入する」
にはレジリエンスが必要であることは理解していても、
のを購入する、という問題です。
はないでしょうか?
リチャード:良い質問ですね。私も同じ問題を目撃してきました。
のを食べたり、
ら、「なぜそうなのだろう?」
ないでしょうか。
たとえば、みんなで、自分たちの食べ物がどこから来ているのか、
食べたいのかを調べ、そして、
てみます。トマトが旬の季節なら、地元産のトマトは、
いはずです。旬のものを食べることは、
枝廣:なるほど。食は誰にとっても毎日の出来事ですものね。
を短くすることが、
ですが、そのために、なにかアドバイスはありますか?
リチャード:重複性、つまり「複数持っておくようにすること」
しコミュニティがエネルギーや経済をひとつの供給源に頼っている
レジリエントな状態とは言えません。脆弱です。
ならば、ずっとレジリエントな状況です。
すからね。食べ物や金銭的な経済についても同様です。
■電化社会の可能性
枝廣:そういう意味では、私たちは現在、
の状況をどのようにご覧になっていますか?
リチャード:そうですね。
のように化石燃料がない国では、
うか? 日本は、地元産の電力をもっと供給するために、地熱と同様、
風力を活用することができます。電力の供給源を、
きるのです。
枝廣:なるほど。重複性が重要なので、電化社会は、
ている限り問題ないということですね。
リチャード:電化社会では、たくさんのバッテリーが必要です。
ギーの原料は、
ませんので、供給源については、
■心理的なレジリエンス
枝廣:
ました。一つは、サプライチェーンを短くすること、もう一つは、
ことです。他にアドバイスはありますか?
リチャード:心理的なレジリエンスです。
と気がついたとき、恐れを感じるでしょう。恐れによって、
ジリエンスは損なわれます。ですから、
が重要です。そうすれば恐れは弱まり、
PTSDが生じるかもしれませんし、
ることは、怖いことかも知れません。しかし、「何が難題なのか」
んな対策が可能か」について、お互いに語り合えば、
つき、難題に立ち向かう個人的・集団的な能力も高まります。
■レジリエンスの評価・測定の持つ可能性
枝廣:素晴らしいアドバイスです。
成功例をご存知ですか?
リチャード:そうですね。残念ながら、レジリエンスは、
で用いられるように非常に狭義に捉えられることが多いです。
ティは、海面上昇に対して脆弱であることを自覚していて、
場所や、高い場所に建築したいと望んでいます。
す。しかし、レジリエンスの包括的な理解であるとは言えません。
ニューヨークシティなどでは、ハリケーン・
エンスの評価を行いました。その結果、
面だけを見ていた人々が、
たのです。
このレジリエンス評価は、
それはコミュニティにとって大切なはじめの一歩かもしれません。
のレジリエンスの評価を行うことは、
ティにある資産を活かす機会を知ることでもあります。
枝廣:
リチャード:私たちはresilience.orgというウェブ
が、そこでは世界中で行われている心理的・社会的、
スを構築するための取り組みについて日々情報をアップデートして
中に、レジリエンス評価についての情報もあります。
オンライン講座「Think Resilience」のウェブサイト(英語)
https://education.resilience.
枝廣:情報だけではなく実例もあるのですね。ぜひ見てみます。
んの具体的なアイデアを紹介していただき、
<プロフィール>
リチャード・ハインバーク(Richard Heinberg)
米国のジャーナリスト・教育者。ポスト・
渇問題などエネルギー、経済、生態系について造詣が深い。The End of Growth:
Adapting to Our New Economic Reality(未邦訳、仮題『成長の終焉:新たな経
済実態への適応』など13冊の著作がある。また、
resilience」の講師も務めている。
ポスト・カーボン研究所のウェブサイト(英語)
https://www.postcarbon.org/
オンライン講座「Think Resilience」のウェブサイト(英語)
https://education.resilience.
~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~
そして、
にとって不可欠です。
それらをできるだけ多くの地域やみなさんにお伝えしたいと思って
3月16日「地域経済循環フォーラム」にぜひどうぞ!
(当日その場にいらっしゃれない方のために、
お申し込みや詳細はこちらからご覧ください。
http://ptix.at/7oHQdJ
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http://www.ishes.org/