白鳥一彦メールから

━■健康談話■━

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 森下敬一
『食べもの健康法』から引用

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森下敬一 『食べもの健康法』

●トマト

本物のトマトが食べられる季節には、トマトの薬効を大
いに利用したい。
これはどういう事かと言うと、太陽の光をたっぷり浴び
て育った自然のトマトを、我々の体の受け入れ態勢の整
っている夏に摂ることによって、トマト特有の薬効が得
られる、ということである。

最近ではトマトは一年中、店頭に並べられているけれど、
季節はずれの食品は、食品自体が不自然な育てられ方を
しており、我々の体の生理との適応もしっくり行かない。
その為、むしろ体の生理の自然性はそこなわれて、体が
冷えやすくなったり、カゼを引きやすくなったりする。

そこから次第に、いろいろな慢性病を起こしやすい体質
に変えられていく。食品分析表にのっている栄養価が、
いつ食べても体にプラスされると考えるのは大変な間違
いなのである。

そういうわけで、現代では完全な実行は無理としても、
極力、季節季節の食品を食べるように、心がけることが
大切である。

トマトは脂肪の消化を助け、肝臓の負担を軽くする作用
を持っている。これはビタミンB6の働きが主体となっ
ていると考えられる。このためトマトは肥満、動脈硬化
糖尿病、皮膚病にきわめて有効だ。

また、トマトは肉食の毒を中和する作用をもっている。
トマトに含まれる酵素が整腸・浄血効果をあらわすのだ。
血液を酸毒化する肉食は極力避けるべきだが、やむを得
ず食べる場合は、トマトを多めに摂るとよい。

ヨーロッパには「トマトのある家には胃病なし」という
ことわざもある。
肉の常食によってもっとも障害を受けやすいのは胃腸を
はじめとした消化器系。トマトはその弊害を取り除くの
に有効なのだ。

酵素作用に加えて、A、B1、B2、C、ニコチン酸
K、P、葉酸、ルチンなどのビタミン類も豊富。
このためトマトを適度に摂っていると、胃腸機能の強化、
虚弱体質の改善、体力増強などの効果が得られる。
特にPは毛細血管を強くし、葉酸は造血機能を高める。

他の野菜と異なっているトマトの特色の一つは、天然の
アミノ酸が豊富に含まれること。
グルタミン酸やガンマーアミ酪酸は、頭脳の働きを活
発化する。トマトは健脳食品でもある。

トマトのもつクエン酸、リンゴ酸などの有機酸は、食欲
を増進し、疲労回復を促す。
それにビタミンA、Cの効果が相まって皮膚の新陳代謝
を促進し、うるおいのある肌をつくる。

トマトはナマ食するだけでなく、加熱食しても有効だ。
特に貧血症、冷え症、精力減退気味の人は、にんじん、
じゃがいも、たまねぎ、カリフラワーなどと一緒にじっ
くり煮込んだスープやシチューを摂ると、血が急に増
えたように感じるはず。

    (了)

 次回
『食べもの健康法』第35回【かぼちゃ】です。