白鳥一彦さんのメールから
―― 忍び寄る5Gの危機!
■NTTドコモとAGCが開発したガラスアンテナ
5Gの電波は直進性が強く、ビルなど遮るものがあると、
そのため4Gの基地局よりはるかに多くの基地局が必要になる。
基地局を増やすためともいえる技術の一つがAGC(
アンテナである。
AGC(旭硝子株式会社より社名変更)が開発したガラスアンテナ
⇒ http://command-ex.com/L3629/
これは既存のLTEネットワークのための基地局で2019年より
AGCのホームページによると「景観を損なわない」とあるが、
があるか分からないことも意味する。
これがそこら中に貼られていくと、今以上に電波だらけになり、
電磁波過敏症の人、
■5G実用化を急ぐ理由はどこに?
近年、
サービス提供エリアの拡大だけでなく、通信速度も向上している。
現在普及している4G LTEにおいては、
タブレットやスマホの画面サイズを考えれば、
だが、通信トラフィックは過去5年間で10倍、
また、
配信が期待されている。
そんな背景もあり、
テム「5G」
さて5Gにおいては、通信速度を高速化させるために、
クロ波が利用される。
だが、電波の直進性が高まることから、
(マイクロセル)
装置を設置する)。
そのため、設置コストがかさみ、
だが、冷静に考えれば、5G普及が急がれる理由は不明確である。
そもそも5Gはスマートフォンやタブレットといった移動体通信を
小さな端末画面においては、
50インチクラスのテレビで見ればその違いを認識できようが、
しつつある。
当面、大画面では光ファイバー、小さな端末画面では4G LTEでもよいのではなかろうか。
一番 懸念されるのは、やはり電磁波に関してである。
すでに5Gが導入されているところでは影響が出始めている。
■オランダで野鳥300羽が死亡
オランダ・ハーグでは5Gの実験中に鳥が突然死亡する“事件”
150羽以上が突然死をしたという。
それも木からバタバタと落ちて死んでしまったのだ。
この際使用されたのは、7.40GHzとうい周波数の電磁波で、
アンテナが設置されていたことがわかった。
死んだ鳥の調査は進められているが、
見えないし、衰弱もしていなかったという。調査を進めたところ、
とのことだ。
ハーグのHuijgensパークの大きな謎。
(動画:1分43秒)
⇒ http://command-ex.com/L3629/
■アメリカ・カリフォルニア州のサクラメント市民に衝撃走る
ここでは、消防署の外に5Gのアンテナが設置されると、
と意識障害を訴えるようになったという。
5月29日、
リスクを生じさせる懸念があると報道した。
サクラメント市は、(早ければこの夏の終わり頃にも)
試験運用を行ってきたが、
という。
FCC(連邦通信委員会)は、
のの、
アメリカ国立がん研究所(NCI)によると、
間には統計的な関連性を示唆する証拠がいくつか示されているが、
示されていないとしている。
そして今回、FCCが「安全」
サクラメントの消防士たちは、
記憶障害と意識障害を訴えるようになったのだ。
これが5G設備の影響であるとの確信に至ったのは、
だった。消防士たちの症状はすっかり治まったのである。
さらに注目すべきことは、
みなす上限のわずかに1000分の1から500分の1の値だった
屈強な消防士がそのレベルで体調を崩すとすれば、
人々は本当に安心した生活を送ることができるのだろうか。
カリフォルニアの法律では、
職場(消防署)を例外とするよう申し立てている。
■事業者寄りの行政
すでに触れたように、5Gサービスの提供には、小型の基地局(
もし5Gアンテナからヒトに有害なレベルの電磁波(
多くの人々に及ぶ恐れがある。
だが、
「携帯電話利用者の安全はCTIAや無線産業にとって重要です。
私たちは、アンテナと健康への影響に対しては、
過去数十年にわたって行われた科学的な研究に従って、FCC、
(WHO)、アメリカ国立がん研究所(NCI)や、
アンテナや携帯電話が発する無線エネルギーを原因としたヒトへの
が科学的事実だと語っています。
その証拠には、1980年代半ばに携帯電話が導入されて以後、
いう連邦政府による公式の脳腫瘍統計の分析も含まれています。」
5Gサービスを提供する大手電気通信事業者のベライゾンと手を組
いようで、次のような声明を発表した。
「サクラメント市はリーダーそしてイノベーターであり続け、
になるでしょう。
これは、
るようにするイノベーションです。
5Gのようなテクノロジーは人々の日々の生活に革命をもたらすこ
市は、経済的な活力を駆り立て、情報格差を減らし、
技術を遂行するために重要な役割を担い、
なイノベーターたちに効果的・効率的に道を開きます。
現在、市は6カ所の5Gサイトを稼働させています。
■消費者負担さらに重く
ベライゾンに限らず、大手電話会社のAT&
それもそのはず。
カリフォルニア州で5G導入法案「SB 649」が可決されれば、
利幅30~40%
総合コンサルタント会社のアクセンチュアの試算では、
2750億ドルの投資が必要だとしており、
つまり、事業者は簡単に資金を得られる一方、
ある。
アメリカでは、光ファイバーの普及が進む日本の状況とは異なり、
が利用される傾向にある。そのため、
ていた。
広大な国土を有するアメリカにおいて、
そんな事情に付け入って、近年、
難しい選択を迫られるアメリカだが、カリフォルニア州内で、
サンタローザを含むいくつかの市では、
また、
このように、アメリカ、
光ファイバーの整備を望む声も高まっているのが現実である。
だが、いったい日本で5G導入を急ぐ人々は、
ベライゾンはサクラメント市においてミリメートル波を用いている
日本でも同様の周波数帯が利用される予定であるが、
可能性がないわけではない。
周波数を慎重に選ぶことで懸念が払しょくされる可能性もあれば、
改善されない可能性もあるだろう。
サクラメントの消防士の事例を生かし、その点は十分に検証・
また、カリフォルニア州同様に、
その費用はどの程度消費者の利用料に反映されるのか?
そして、そもそもこの時期に投資する意義があるのか?
ニーズがあるのかどうか疑わしい日本においては、
そして、筆者にはもうひとつ気掛かりなことがある。
それは、
「
という成功ストーリーを事業者らがイメージしている可能性である
もしそんなことがあれば、
ことになるだろう。
引用:biz-journal
文=水守啓/サイエンスライター