白鳥一彦さんのメールから

━━━━━━━━━━━━□ 8月 一考察 □━━━━━━━━━━━━

―― 「木造都市」の時代が始まる

   「鉄筋コンクリート」から「木骨工法」へ

                 船 瀬 俊 介

『コンクリート住宅は9年早死にする』(リヨン社)の解決編として、『木造革命 木の家づく
りから木の街づくりへ』(リヨン社)という本を執筆した。
『コンクリート住宅……』のほうは韓国語に翻訳され、2005年春には韓国の公営放送KBSテレビ
のドキュメント番組にもなり、前後編2時間が放映されて韓国全土に衝撃を与えた。
韓国だけでなく、日本の建築界でも現在、大きなトレンド・シフトが始まっている。
それが「鉄筋コンクリート」から「木造」へのパラダイムシフトだ。

山形県の住宅メーカー、シェルターKESシステム本部(以下シェルター)が、その先鞭をつけた。
同社が開発したKES工法は、“鉄骨”ならぬ“木骨”工法なのだ。頑強な金属コネクター(KES
ネクター)※a1 を使用することで可能となった。

※a1 KESコネクター
KESコネクター亜鉛溶解メッキで、メッキ付着量は送電鉄塔の1.7倍。
従来金具工法の4~7.4倍と日本最強の強度を誇る。
キャッチフレーズは「3S(シンプル、スピード、ストロング)」
その堅牢性は、阪神大震災のときに74棟のKES住宅がすべて無傷で残ったことで実証されている。

 KESコネクターの組み込み写真を見る
 http://command-ex.com/L3629/g4531/62591


<4分の1の価格で寿命は4 倍岩手県浄法寺町の町役場庁舎>

シェルターが手がけた岩手県浄法寺町の町役場庁舎は、エコロジー庁舎として名高く、全国から
数万人の見学者が訪れている。
鉄筋コンクリート建築なら19億円かかるところを、シェルターの「木骨工法」で冷暖房設備込み
5億9000万円で完成した。これは、建物だけで考えると約4分の1のコストで済む計算だ。
まさにエコ庁舎の究極モデルといえる。

法隆寺の修復で知られる宮大工、故・西岡常一翁は「木は1000年、コンクリートは50年」が口癖
だった。「木骨工法」の浄法寺町エコ庁舎は、おそらく200年はもつだろう。
価格は4分の1で寿命は4倍 ―― この驚異的メリット。
概算で鉄筋コンクリートより8倍もお得ということになる。

「鉄筋コンクリートの時代は終った」とシェルターの木村一義社長はいう。
鉄筋コンクリート建築は、まず鉄筋を組み、型枠を作り、生コンを注ぎ、養生して土台を造る。
壁も天井も同じ作業で造っていく。同じ手間と時間とコストが3回もかかる。

しかし、KES「木骨工法」は、店舗建築なら1日で棟上げという驚異的スピードだ。
おまけに「木骨」なので、「鉄骨」「鉄筋コンクリートに比べて軽い。
土台工事も簡便で済む。これもコストダウンとなる。

コンクリートそのものを見ても、水で薄めた“シャブコン”、海砂を使った“海砂コン”、
接着不良の“コールド・ジョイント”、砂利が露出した“ジャンカ”など、さまざまな不正行為
が指摘されている。
「木骨工法」は、そのような不正や手抜きとも無縁だ。
また、コンクリートには「冷輻射作用」という体熱を奪う生理的悪影響がある。
一般にコンクリート・ストレスといわれるものだ。
「木骨工法」なら、自然素材のみで完成するので、健康にもよい。

KES工法は住宅建築の場合でも、柱断面の面積が1.8倍。
火災時には30分で周辺2センチが炭化して防火層となり、延焼を食い止める。
鉄骨は10分でアメのように曲がり崩落する。火災に弱いのは「鉄骨構造」のほうなのだ。
埼玉県南埼玉郡宮代町の新庁舎にもKES工法が採用され、日本最大の木造庁舎として熱い注目を
集めている。

シェルターは究極のエネルギー自給エコハウス“KES ZERO”をも完成させた。
太陽電池パネル(4キロワット)、太陽熱給湯パネルを兼備した“KES ZERO”では年間日照時間
が2200時間を越えると100%エネルギー自給が可能となる。
断熱サッシにはEU圏で最高性能を誇るヘリング社の5層スーパーウインドーを採用。
そんな“超”贅沢な造りでありながら、販売価格は坪あたり約50万円と驚異的な安さだ。

 株式会社シェルター KESシステム本部
 http://command-ex.com/L3629/g4531/72591

兵庫県姫路市では、「毎日を楽しむ。暮らしを楽しむ。」を掲げ、
『住宅は、予防医療』と謳(うた)う、株式会社 アイスタイルがある。
住むほどに健康を増進する家というのだからこの上もない。

 株式会社 アイスタイル
 http://command-ex.com/L3629/g4531/82591

家族それぞれの暮らしにフォーカスすることで、より上質でより豊かな『暮らしのすべてを楽し
む』家をつくるというコンセプトを掲げている。
そのため、耐震性・温熱環境・健康・耐久性という『ハード』が、60年以上のリアル性能を持つ
ように設計される。兵庫県近郊で木造住宅を考えている人は、相談してみよう。

このアイスタイルさんに、11月23日(祝日)講演会に呼ばれている。
10:00~17:00 の全日講演会で、健康関連ブースも勢ぞろいするという。
私のマネージャー白鳥君も、初出版本を持って登壇する。―― これも楽しみだ。
お時間ある人は、満員御礼になるまえに仮申込みをすると良い。
詳細が決まり次第、連絡するというので、すぐに登録しておくように。

 ◆11/23 船瀬俊介 緑の文明へ大転換 講演会(仮称)仮登録
  http://command-ex.com/L3629/g4531/92591

             (了)