白鳥一彦メールから



━■健康談話■━

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 森下敬一
『食べもの健康法』から引用

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森下敬一 『食べもの健康法』

●きくらげ

同じキノコの仲間でも硬質のものには、しいたけやシメ
ジ、エノキなどの軟質のものとは違った、特別の効能を
もったものが多い。

すなわち、霊芝(れいし)、木耳(もくじ)、サルノコ
シカケなどの大変に硬い質のキノコ類で、いずれも知る
人ぞ知る抗ガン・不老長寿薬なのである。

霊芝、サルノコシカケは高価だが、木耳は安価で、水に
戻せば軟らかくおいしくもあるので積極的に活用したい。

木耳、すなわちきくらげである。
本家の中国では、形が耳に似ているところから木耳と呼
ばれ我が国では、歯当たりのシコシコしたところが水ク
ラゲに似ているところから木のクラゲと呼ぶようになっ
たのである。

このきくらげの成分組成は、7割以上がミネラル、1割
が粗蛋白というきわめてユニークなもの。
きくらげは多様な薬効を持っているが、そのすべてに、
ミネラル補給が裏づけになっていると考えてよい。
特にカルシウムが多いから、カルシウムの不足しがちな
日本人は毎食事に食べていいぐらいのものだ。

きくらげの粗蛋白は、水分を吸うと、ネットリとした粘
液質になる。すなわち、植物性のニカワ質蛋白質なので
ある。このニカワ質には、めざましい止血作用と養肌
(ようき)作用がある。

止血作用をあらわすのは血管外に出た血液を素早く凝血
させる働きがあるため。
その効果は大変なもので、消化管や痔に出血が起こった
場合は、きくらげと黒砂糖を煎じて飲むとすぐに出血が
止まるほどだ。

昔から、きくらげが、結核胃潰瘍、痔の特効食品とし
て利用されてきたのもこのためである。

養肌作用をあらわす理由の一つは、肌に適当な水分を保
つ働きがあるため。
だから、肌が枯れてシワができて困る人はせいぜい利用
するとよい。また養肌作用をより強力に支えているのは、
一種の性ホルモン的な作用だ。

きくらげは婦人科の妙薬で、貧血、産後の体力回復、
こしけなどに著効を表す。女性特有の機能を健全化する
薬理作用が、同時に、女性らしい水水しい肌を生み出す
のである。

もちろん、きくらげは男性にとってもありがたい食品。
ヌルヌルしたものは男性のセックスを強くする作用を持
つといわれている。
それはともかくとして、ミネラルと粗蛋白がたっぷり含
まれているから、大いに強壮・強精効果は期待できるも
のだ。

なお、白きくらげもあって、これは深山の老朽木に生ず
るもので、強壮・不老食といわれている。
昔の中国の金持ちたちは、大金を払ってこの白きくらげ
を常食したそうだ。

日本でも市販されているが、かなり高価で、色・形・歯
ざわりなどいかにも上品だ。しかし、薬効的にはふつう
の黒いきくらげもほとんど変わりがないからこれを活用
すればよい。

    (了)