白鳥一彦さんのメールから

━━━━━━━━━━━━□ 8月 一考察 □━━━━━━━━━━━━

―― 「木造都市」の時代が始まる

   「鉄筋コンクリート」から「木骨工法」へ

                 船 瀬 俊 介

『コンクリート住宅は9年早死にする』(リヨン社)の解決編として、『木造革命 木の家づく
りから木の街づくりへ』(リヨン社)という本を執筆した。
『コンクリート住宅……』のほうは韓国語に翻訳され、2005年春には韓国の公営放送KBSテレビ
のドキュメント番組にもなり、前後編2時間が放映されて韓国全土に衝撃を与えた。
韓国だけでなく、日本の建築界でも現在、大きなトレンド・シフトが始まっている。
それが「鉄筋コンクリート」から「木造」へのパラダイムシフトだ。

山形県の住宅メーカー、シェルターKESシステム本部(以下シェルター)が、その先鞭をつけた。
同社が開発したKES工法は、“鉄骨”ならぬ“木骨”工法なのだ。頑強な金属コネクター(KES
ネクター)※a1 を使用することで可能となった。

※a1 KESコネクター
KESコネクター亜鉛溶解メッキで、メッキ付着量は送電鉄塔の1.7倍。
従来金具工法の4~7.4倍と日本最強の強度を誇る。
キャッチフレーズは「3S(シンプル、スピード、ストロング)」
その堅牢性は、阪神大震災のときに74棟のKES住宅がすべて無傷で残ったことで実証されている。

 KESコネクターの組み込み写真を見る
 http://command-ex.com/L3629/g4531/62591


<4分の1の価格で寿命は4 倍岩手県浄法寺町の町役場庁舎>

シェルターが手がけた岩手県浄法寺町の町役場庁舎は、エコロジー庁舎として名高く、全国から
数万人の見学者が訪れている。
鉄筋コンクリート建築なら19億円かかるところを、シェルターの「木骨工法」で冷暖房設備込み
5億9000万円で完成した。これは、建物だけで考えると約4分の1のコストで済む計算だ。
まさにエコ庁舎の究極モデルといえる。

法隆寺の修復で知られる宮大工、故・西岡常一翁は「木は1000年、コンクリートは50年」が口癖
だった。「木骨工法」の浄法寺町エコ庁舎は、おそらく200年はもつだろう。
価格は4分の1で寿命は4倍 ―― この驚異的メリット。
概算で鉄筋コンクリートより8倍もお得ということになる。

「鉄筋コンクリートの時代は終った」とシェルターの木村一義社長はいう。
鉄筋コンクリート建築は、まず鉄筋を組み、型枠を作り、生コンを注ぎ、養生して土台を造る。
壁も天井も同じ作業で造っていく。同じ手間と時間とコストが3回もかかる。

しかし、KES「木骨工法」は、店舗建築なら1日で棟上げという驚異的スピードだ。
おまけに「木骨」なので、「鉄骨」「鉄筋コンクリートに比べて軽い。
土台工事も簡便で済む。これもコストダウンとなる。

コンクリートそのものを見ても、水で薄めた“シャブコン”、海砂を使った“海砂コン”、
接着不良の“コールド・ジョイント”、砂利が露出した“ジャンカ”など、さまざまな不正行為
が指摘されている。
「木骨工法」は、そのような不正や手抜きとも無縁だ。
また、コンクリートには「冷輻射作用」という体熱を奪う生理的悪影響がある。
一般にコンクリート・ストレスといわれるものだ。
「木骨工法」なら、自然素材のみで完成するので、健康にもよい。

KES工法は住宅建築の場合でも、柱断面の面積が1.8倍。
火災時には30分で周辺2センチが炭化して防火層となり、延焼を食い止める。
鉄骨は10分でアメのように曲がり崩落する。火災に弱いのは「鉄骨構造」のほうなのだ。
埼玉県南埼玉郡宮代町の新庁舎にもKES工法が採用され、日本最大の木造庁舎として熱い注目を
集めている。

シェルターは究極のエネルギー自給エコハウス“KES ZERO”をも完成させた。
太陽電池パネル(4キロワット)、太陽熱給湯パネルを兼備した“KES ZERO”では年間日照時間
が2200時間を越えると100%エネルギー自給が可能となる。
断熱サッシにはEU圏で最高性能を誇るヘリング社の5層スーパーウインドーを採用。
そんな“超”贅沢な造りでありながら、販売価格は坪あたり約50万円と驚異的な安さだ。

 株式会社シェルター KESシステム本部
 http://command-ex.com/L3629/g4531/72591

兵庫県姫路市では、「毎日を楽しむ。暮らしを楽しむ。」を掲げ、
『住宅は、予防医療』と謳(うた)う、株式会社 アイスタイルがある。
住むほどに健康を増進する家というのだからこの上もない。

 株式会社 アイスタイル
 http://command-ex.com/L3629/g4531/82591

家族それぞれの暮らしにフォーカスすることで、より上質でより豊かな『暮らしのすべてを楽し
む』家をつくるというコンセプトを掲げている。
そのため、耐震性・温熱環境・健康・耐久性という『ハード』が、60年以上のリアル性能を持つ
ように設計される。兵庫県近郊で木造住宅を考えている人は、相談してみよう。

このアイスタイルさんに、11月23日(祝日)講演会に呼ばれている。
10:00~17:00 の全日講演会で、健康関連ブースも勢ぞろいするという。
私のマネージャー白鳥君も、初出版本を持って登壇する。―― これも楽しみだ。
お時間ある人は、満員御礼になるまえに仮申込みをすると良い。
詳細が決まり次第、連絡するというので、すぐに登録しておくように。

 ◆11/23 船瀬俊介 緑の文明へ大転換 講演会(仮称)仮登録
  http://command-ex.com/L3629/g4531/92591

             (了)

枝廣淳子さんのメールから


                       Enviro-News from Junko Edahiro


                           No. 2641 (2018.07.31)

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16年前の2002年の夏、このメールニュースの754号 (2002.08.28)にこのように書
きました。


~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~

[No.68]で、2000年1月22日に、ワールドウォッチ研究所で開催された会合に参
加したときに考えたことを書きました。

~~~~~~~~~~~~~

いまの日本がカンペキからほど遠いのは事実ですし、あちこちで問題を抱えてい
るのも事実ですが、ここ数年の産官学民の取り組みや考え方がいま大きなうねり
となって、ある部分合流しつつ盛り上がってきているように私には思えて(楽観
的すぎるでしょうか?)、日本が世界をリードしていく任を負っているのではな
いかとすら思えるのです。

他の分野と同じく、環境でも日本は「欧米に学ぼう」という志向が強く、それは
それで正しいのですが、そろそろ日本からもっと発信していく、やっていること、
考えていることを伝えて、刺激にしてもらう、学んでもらう時期が来ているのか
もしれないな、と。

別に高い所から「教えてやる」必要はありませんが、あまりに日本についての情
報が欠けていることを、ふたたび痛感して帰ってきました。

NGOや市民のレベルで、気楽に「日本ではこんな感じなのよー」「いまエコファ
ンドが(ポケモン以外に ^^;) 流行っているのよー」なんて情報がもうちょっと
行き来すれば、欧米でも役立ててくれる人はきっとたくさんいるように思います。

これまで英語教育は「必要に迫られれば誰だってやるようになる、できるように
なるのだから」と思っていましたが、必要に迫られるのは「情報を取る」時だか
ら、「情報を出す」ことを考えると、日本の英語教育もやっぱりもうちょっとし
っかりしてもらう仕組みにしなくちゃいけないな、と考えを改めました。

嬉しいことに、日本でも最近は、政府でも企業でも各種団体でも、英語の情報を
用意することが増えています。それをもっと有効に活用してもらうためには、そ
ういう情報を(もしくは情報の存在を)教えてあげる仕組みを作ればいいんじゃ
ない、と思いました。

・・・ということで(もうおわかりの方もいらっしゃるかな ^^;)、
[Enviro-Info from Japan] を立ち上げようかな、と帰りの機中、思いました。

基本的に英語になっている日本発の情報を、関心のある英語の読める方々にお配
りする、という、「縦のものを横にする」だけのサービスを考えています。
自分で書き始めたら、今後こそ本当に通訳を廃業しなければならない(^^;)

~~~~~~~~~~~~

このときは、廃業の憂き目にはあうことはなく(?)、でも、「そういうの、必要
なんだよなぁ~」とずっと思い続けていました。

そして、1年後。2001年の1月。舞台はふたたび、ワールドウォッチ研究所の会
合。この年次会合で、「日本の取り組みについて発表したいので5分ちょうだい」
と時間をもらったのでした。話させてもらった内容は、[No. 379] にあります。

5分を過ぎてしまいましたが(^^;)、思ったような発表ができ、嬉しく思いました。
休憩時間に、何人もの参加者が「よかったよ」「日本でそんなにいろいろと進ん
でいるとは知らなかった」など声をかけてくれました。

「僕もMLを持っています。お互いに紹介し合いませんか?」といってくれた男
性の顔を見て、何だか見覚えがあるなぁ、と思ったら、『奪われし未来』を書か
れたピーター・マイヤース氏でした(通訳をさせてもらったことがあります)。


・・・という、2年半越しの思いがやっと実りました。ここしばらく、身も心も
注いできた(?)新しい活動がやっと立ち上がり、昨日、日本記者クラブで、設立
発表の記者会見を行いました。

日本の環境情報を英語で世界に発信するための非営利コミュニケーション・プラッ
トフォーム、Japan for Sustainability です。

少なくとも「日本が進んでいるとは知らなかった」なんて
もういわせないゾ!(^^;)

~~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~

そうして、16年間、本当に多くのボランティアの方々、個人サポーター、そして、
法人会員のみなさんに支えられて、日本からの情報発信を続けてきました。

今日発行のJFSニュースレターに私の書いた記事をお届けします


~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


JFSを代表してお礼のひと言

16年前の2002年、みなさんはどこで何をされていたでしょうか?

2002年、どんどんと悪化する地球環境問題を何とかしたい、日本の取り組みや考
え方、技術を発信することで世界に役立ちたい、日本の取り組みをさらにプッシュ
したいという大きな志から、JFSが誕生しました。

せっかくよい取り組みや技術があるのに、言葉の壁のせいで、世界に伝わってい
ないのはもったいないと思ったのです。「がんばっている日本を世界はまだ知ら
ない!」が私たちのキャッチフレーズでした。

以来、80社もの企業・団体に法人会員として資金的な支援をいただき、延べ約
900人のボランティアの方々の力を借りて、この16年間に5,054本の記事(うち、
ニュースレター記事560本)を、191カ国の11,000人を超える読者の方々に発信し
てきました。

これがJFSからの最後のニュースレターとなります。

JFSの16年間の活動をさまざまな形で支えてくださったみなさまに心からの感謝
をお伝えしたいと思います。

7月末での活動休止のお知らせに、世界のあちこちからも「残念です」「これま
でありがとう!」という声が届いています。私たちの発信する情報をしっかりと
受けとめ、役立ててくれた方々が確実にいることの重みと感謝の気持ちを改め
かみしめています。

16年間を振り返ると、あっという間だったなあと思います。

この間、温暖化をはじめとする地球環境問題は悪化の一途をたどっており、海洋
プラスチック汚染などの新たな問題(問題自体はJFS設立当初からすでに存在し
ていましたので、「新たな注目」と言うべきですね)が出てきています。他方、
再生可能エネルギーは頼もしく急増しており、石炭火力発電やガソリン車からの
脱却も世界の大きな動向となってきました。

かつては、環境問題は、「環境分野の研究者や行政担当者、環境NGOが社会の少
数派としてがんばっている」分野でしたが、今では、あらゆる業種の企業、投資
家、学校、若者たちが取り組むものになってきました。

同時に、狭義の「環境」問題から、社会面や経済面も含めた持続可能性(サステ
ナビリティ)、CSR(企業の社会的責任)、SDGs国連持続可能な開発目標)へ
と、取り組み範囲も広がってきました。環境問題は「環境」だけに取り組んでい
ても解決できないことが明らかになってきたからです。

「がんばっている日本を世界に知ってもらうことで、世界をプッシュしよう!」
という私たちの志にも関わらず(もしくは、そのおかげで?)、今では途上国を
含め、世界の国々の持続可能性への取り組みはどんどん進んでおり、日本が置い
ていかれている残念な分野も少なくありません。

私たちは「がんばっている世界を日本はまだ知らない!」というスローガンで、
日本の取り組みをプッシュすることにも力を入れなくてはならないと思っていま
す。

同時に、まだまだ「世界の中での課題先進国」「東洋と西洋の間に位置する国」
としての日本の果たせる・果たすべき役割があると信じています。

急速な人口減少・高齢化の中で、どのように「持続可能で幸せな社会」をつくっ
ていくのか?

現状、不均衡な都市と地方の位置づけや役割分担・連携をどのように考え、進め
ていくのか? 

地球の扶養力を大きく超えているにも関わらず、いまだに成長を求めつづけてい
る経済のあり方をどのように考えていけばよいのか? 

本当の幸せとは何か、そのためには何があればよいのか? 

多くの人が近代西洋文明の行き詰まりを指摘する中、東洋の知恵をどのように世
界に伝え、ともに新しい価値観やパラダイムを形成していけばよいのか?

JFSが活動を休止しても、持続可能で幸せな社会をつくるための私たちの活動は
休むことなく続けていきます。私、枝廣が所長を務める幸せ経済社会研究所では、
このような面での日本の取り組みや東洋思想の知恵などを、少しずつですが、世
界に向けて発信していきます。8月より、月次のニュースレターを発行する予定
ですので、ご関心のある方は、こちらより登録してください。(英語のみ)
https://www.ishes.org/en/newsletter/index.html


最後に、先日、JFSの活動を支えてきてくれたボランティア、個人サポーターの
方々との「感謝の会」を開催しました。40人ほど集まってくれた中に、森林保
などの環境保護を志す大学2年生の学生さんがいました。

16年間のJFSの活動を振り返る中で、子ども向けの情報発信ウェブサイトの活動
も行っていた、と話したところ、その学生さんが「小学校の頃に、このサイトを
見ていました!それもあって環境への関心を深め、今の勉強分野につながったの
です」と言ってくれたのです。

また、JFSでのボランティア活動がきっかけとなって、地元でトランジション
ウン運動や農業を始めたのです、と言ってくれる方もいて、うれしく思いました。

ウェブでの情報発信は果たして届いているのかも見えず手応えが得にくいのです
が、私たちの活動が、こうして関心ある次世代や地域での取り組みを生み出すこ
とにも少しでも寄与できたのだとしたら、これ以上うれしいことはありません。

これからもあちこちでお世話になることと思います。ご一緒させていただける機
会があることを楽しみにしております。

これまでのすべてに、本当にありがとうございました。

そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


枝廣淳子


~~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~~


JFSの情報発信活動は今日をもって休止となりますが、これまでの膨大な記事デー
タベースは、内外の研究者等の要望も多く、少なくとも3年間はこのままアクセ
スできる状態にしておきます。

https://www.japanfs.org/ (英語)
https://www.japanfs.org/ja/ (日本語)

新たな情報の追加はありませんが、お役に立つことがあればお使いください。


16年間を振り返ると本当に感無量です。

支えてきてくれた歴代の事務局メンバー、ボランティアさん、個人サポーター、
法人会員のみなさん、そして世界中でJFSの情報を読み、活用してきてくれた方々
に、心から感謝しています。ありがとうございました。


なお、この「Enviro-News」はこれからも続けますので、ひきつづき、どうぞよ
ろしくお願いします。





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「幸せ経済社会研究所」~幸せと経済と社会との関係を見つめ直す
http://www.ishes.org/

私の森.jp」~森と暮らしと思いをつなぐ http://watashinomori.jp/

商用での印刷物・ウェブ上での無断複製・転載はご遠慮ください(ご相談下さい)。
お知り合いやMLへのメールでの転送は歓迎です。

ユーチューブのオトズレの鬼平

第2話、剣客。これもおもしろく見える。中尾彬の悪い剣客が、よく見える。また、なんといったかなー、タビつくってる人。目のずるそうな男。網走番外地にもでていた。はなしがおもしろく見えるのは、オトズレのためばかりではない。監督のチカラか?池波正太郎作品は、いれもので、やりかたでよくなる、とは、春日太一の話だが。
 
  
 
 
 
へー
おしいなー、オトずれ。野川由美子は、いいのになー。はなし、おもしろいのは、野川さんの魅力。なくなったのかなー。

枝廣淳子さんのメールから

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                       Enviro-News from Junko Edahiro


                           No. 2640 (2018.07.20)

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「ナッジ」という言葉を聞いたことがありますか?「nudge」と書きます。あま
り使わない英語ですが、「注意や合図のために人の横腹を特にひじでやさしく押
したり、軽く突いたりすること」です。とか「あっちだよ、あっち」みたいな感
じでしょうか。

この「ナッジ」、いま世界的に注目が集まり始めています。人々の行動を変えて
ほしいのに、お説教してもだめ(押しつけは余計に反発されます)、経済的イン
センティブも全員には効かない(また資金にも限りがある)、というなかで、人
々の行動を変えるもう1つの方法として注目されているのです。

たとえば、学校のカフェテリアで子どもたちにできるだけ身体によいものを食
てほしいとき、メニュー自体はいっさい変えなくても、食べ物の陳列のしかたや
並べ順を変えるだけで、多くの食品の消費量を最大25%も増減できた、という事
例があります。このように、「ナッジ」によって、禁止や命令をすることなく、
人々の行動を変えることができるのです。

8月1日開催の幸せ研読書会では、ノーベル経済学賞受賞『実践!行動経済学』を
課題書に、このような人々の「選択」をデザインする「選択アーキテクト(設計
者)」の方法論や事例について学びます。環境問題への取り組みも出てきます。
どうやって「わかっちゃいるけど変えられない」ふだんの行動を、より環境に優
しいライフスタイルに変えていくことができるのでしょう? 
読んでいて発見! わくわく!いっぱいです。

世界の最先端の行動変容の理論と事例をみんなで学ぶ、めったにない機会にぜひ
ご参加下さい。主要なポイントは解説しますので、読む時間がなくても参加でき
ます。ぜひご一緒に!

8月1日開催)「幸せと経済と社会について考える読書会」開催のご案内
ノーベル経済学賞受賞 『実践!行動経済学』を読む
https://www.ishes.org/news/2018/inws_id002477.html


~~~~~~~~~~~~~~


「フェア・ファイナンス・ガイド(保険ガイド)」オープン記念セミナー
~保険会社の投融資方針の社会性を格付けする、日本初の取り組み~
https://fairfinance.jp/news/2018/20180725/

7月25日(水)18:30~21:00(18:10開場)
ビジョンセンター東京日本橋503号室
============================== 続きを読む

枝廣淳子さんのメールから

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                       Enviro-News from Junko Edahiro


                           No. 2640 (2018.07.20)

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「ナッジ」という言葉を聞いたことがありますか?「nudge」と書きます。あま
り使わない英語ですが、「注意や合図のために人の横腹を特にひじでやさしく押
したり、軽く突いたりすること」です。とか「あっちだよ、あっち」みたいな感
じでしょうか。

この「ナッジ」、いま世界的に注目が集まり始めています。人々の行動を変えて
ほしいのに、お説教してもだめ(押しつけは余計に反発されます)、経済的イン
センティブも全員には効かない(また資金にも限りがある)、というなかで、人
々の行動を変えるもう1つの方法として注目されているのです。

たとえば、学校のカフェテリアで子どもたちにできるだけ身体によいものを食
てほしいとき、メニュー自体はいっさい変えなくても、食べ物の陳列のしかたや
並べ順を変えるだけで、多くの食品の消費量を最大25%も増減できた、という事
例があります。このように、「ナッジ」によって、禁止や命令をすることなく、
人々の行動を変えることができるのです。

8月1日開催の幸せ研読書会では、ノーベル経済学賞受賞『実践!行動経済学』を
課題書に、このような人々の「選択」をデザインする「選択アーキテクト(設計
者)」の方法論や事例について学びます。環境問題への取り組みも出てきます。
どうやって「わかっちゃいるけど変えられない」ふだんの行動を、より環境に優
しいライフスタイルに変えていくことができるのでしょう? 
読んでいて発見! わくわく!いっぱいです。

世界の最先端の行動変容の理論と事例をみんなで学ぶ、めったにない機会にぜひ
ご参加下さい。主要なポイントは解説しますので、読む時間がなくても参加でき
ます。ぜひご一緒に!

8月1日開催)「幸せと経済と社会について考える読書会」開催のご案内
ノーベル経済学賞受賞 『実践!行動経済学』を読む
https://www.ishes.org/news/2018/inws_id002477.html


このあとは、いつものように、自分・自社の関わるものを冒頭にまとめ、そのあ
とは基本的に日付順です。

最後のほうに、第3回「買うエコ大賞」募集のご案内、そして、まちづくりのお
手伝いをさせてもらっている北海道・下川町より、「森と地域の可能性を引き出
す担当者を募集!」のご案内もあります。下川町は年間200人ほどが移住してい
る素敵な地域です。冬は寒いですが、夏は涼しいです(昨日帰ってきたところで
すが、朝晩は12℃ぐらいで涼しすぎるぐらいでした!)


~~~~~~~~~~~~~ここからご案内~~~~~~~~~~~~~~~

枝廣淳子が講演・英語研修講師をお引受けいたします。

「企業経営とCSR」「折れない組織・地域をつくるレジリエンス
「世界の気候変動・エネルギー問題の動向」など
こちらよりお問い合わせください:
http://www.es-inc.jp/inquiry/index.html

〇オープンセミナー:スウェーデンから学ぶ!持続可能な国づくり・まちづくり・人づくり
日時:7月26日(木)10:00~12:00(開場9:45)
会場:御茶ノ水駅 近辺施設
※詳しくはこちらからご覧ください。
https://www.ishes.org/news/2018/inws_id002454.html

【幸せ経済社会研究所】
〇「幸せと経済と社会について考える読書会」
日時:8月1日(水)18:30~21:00(開場18:15)
会場:中央区産業会館 第4集会室
課題書:『実践!行動経済学』 (著:リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン)
※詳しくはこちらからご覧ください。
 https://www.ishes.org/news/2018/inws_id002477.html
過去これまでに開催した読書会の音声講座もお申し込みいただけます。

【トラたまコミュニティ】
〇翻訳道場
日時:7月28日(土)9:15~17:00(9:05受付開始)
会場:島しょ会館 第2、第3会議室
※詳しくはこちらからご覧ください。
https://www.es-inc.jp/toratama/training/2018/trn_id009506.html

〇いつどこ講座 新しいセット販売のご案内
https://www.es-inc.jp/seminar/2017/smn_id005850.html

〇マンツーマンコース
http://www.es-inc.jp/toratama/training/2015/trn_id007873.html

〇世界にひとつだけの翻訳書「My翻訳書プロジェクト」
http://www.es-inc.jp/toratama/training/2015/trn_id007343.html

【メール講座】
〇週一回のチャレンジで「正確で読みやすい」翻訳力を身につける!
翻訳力アップ自己トレ「メール講座 Next Stage」
http://www.es-inc.jp/seminar/smn_nextstage.html

〇英語を話すための30本ノック
http://www.es-inc.jp/seminar/smn_30pon-knock.html

〇「明日7割忘れるあなたが1カ月で500語覚えるための英単語集」トレーニングサポート講座
http://www.es-inc.jp/seminar/smn_eword-support.html

○システム思考のループ図を描けるようになる!「ループ図ノック」
http://www.es-inc.jp/seminar/smn_loop-diagram.html

○やりたいことを着実に進める力を身につける「自分マネジメント 1カ月ナビゲーター」
https://www.es-inc.jp/seminar/smn_1mnavi.html


【チェンジ・エージェント】
サステナブル・フード・ビジネス研究会特別セミナー 「食品ロス削減を考える」
日時:7 月26 日(木)13:15 -16:45
場所:東京都内会場(お茶の水駅徒歩2分)
※詳しくはこちらからご覧ください。
 https://www.change-agent.jp/events/2018/001134.html

〇学習する組織シリーズ「システム思考トレーニング」2日間集中コース(基礎・実践B)
日時:8月28日(火)-29日(水)  9:30-17:30 (9:15開場予定)
2日間連続の受講をお勧めしますが、ご都合に合わせてそれぞれ1日のみのご受講も可能です。
場所:日本マンパワー本社(JR神田駅徒歩4分程度)
※詳しくはこちらからご覧ください。
 https://www.change-agent.jp/events/2018/001126.html

〇組織開発セミナー「学習する組織 5つのディシプリン
日時:11月8日(木)~11月9日(金)※通い
 1日目 9:30~18:00
 2日目 9:30~17:30
場所:神田駅より徒歩5分(アーバンネット神田カンファレンス予定)
※詳しくはこちらからご覧ください。
 https://www.change-agent.jp/events/2018/001140.html

○組織開発セミナー/リーダーシップ開発セミナー 「システムアウェアネス~心理学ベースの行動変革」
日時:12月11日(火)~12月12日(水)※通い 9:30~17:30
場所:都内調整中
※詳しくはこちらからご覧ください。
https://www.change-agent.jp/events/2018/001137.html


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


(7/21 大阪)第11回パーム油学習会
「パーム油を使う私たちが日本でできるアクションとは?
 ?問題解決のために?」

私たちはパーム油を、スナック菓子やマーガリン、洗剤、化粧品などの形で、日々消費しています。一方、パーム油生産での、環境・人権などの様々な問題が指摘されています。ウータン・森と生活を考える会では、パーム油の問題についての学びを深め、熱帯林や泥炭地を守るために何ができるかを参加者と共に考えるパーム油学習会を2015年より開催しています。

11回目となる今回は、熱帯林保全に取り組むNGOのネットワーク「プランテーションウォッチ」の中心メンバーである飯沼佐代子さんと川上豊幸さんをゲストにお招きし、”プランテーション拡大に対して消費者が実際にできるアクション”をテーマに、熱帯林や泥炭地の保全に向けて日本の市民やNGOがどのように協働し、取り組んでいけるかを考えます。

日時:2018年7月21日(土)13:30?16:30

場所:大阪聖パウロ教会1階(阪急梅田駅徒歩5分)
http://kansaingo.net/access/ (この地図の建物の1階)

スケジュール:
①「パーム油問題解決!アクションガイド?-アジアの未来に熱帯林を残せるかー」

ゲスト:飯沼佐代子さん
地球・人間環境フォーラム(GEF)

内容:プランテーション・ウォッチ(2011~)は、熱帯プランテーションの環境・社会問題の解決に向け6つのNGOが協力するネットワークです。調査、普及啓発、政策提言などを通じて、主に企業の調達行動を変えることを目指しています。

活動をはじめた頃と比べパーム油の問題の認知は徐々に進み、食品業界のRSPO認証への取組みもスピードアップしていますが、生産国に目を向けると、熱帯林減少に歯止めがかかっているとは言えません。日本ではパーム油を燃やす火力発電所建設が進むなど、大きな逆行も起きています。私たちが熱帯林を残していくためにできることは何か、一緒に考えてみましょう。

②「パーム油問題解決に向けた金融や企業に対する取り組み状況について」

ゲスト:川上豊幸さん
インフォレスト・アクション・ネットワーク日本代表

内容:レインフォレスト・アクション・ネットワークの取り組み状況についてお知らせと、バイヤーへのキャンペーンと金融面での取り組みについて、歴史的な変遷や認証制度への働きかけなどを交えてお知らせします

参加費:無料

申込み:以下の申し込みフォームよりお申し込みください
https://goo.gl/UXrrtc

または、 contact-hutan@hutangroup.org
090-8145-1146 (石崎) にご連絡ください。

ゲストプロフィール:
飯沼佐代子さん

信州大学農学部農学研究科修了。子どものころから動物好き。野生動物との共存を考えて信州大学の森林科学科へ。95年から98年まで大阪でAMネットに関わりつつ、環境コンサルタントとして関西近辺の環境アセスメント都市計画事業に携わる。98年から6年間タイ在住、メコンウォッチスタッフなどとして現地のコミュニティによる資源管理の活動支援を行う。2005年帰国、アジア太平洋資料センター(PARC)を経て、2008年から地球・人間環境フォーラム。木材とパーム油
の持続可能な調達促進、環境省の森林事業等を担当。

川上豊幸さん
神戸大学大学院国際協力研究科
満期退学後、博士(経済学)取得。熱帯林行動ネットワーク運営委員。AMネット理事。ウータン森と生活を考える会とラミン調査会にも参加し、違法伐採問題にも取り組む。2005年より、現職に就きタスマニアの原生林伐採問題に取り組む。2009年よりインドネシアの紙パルプ問題に取り組み、2013年頃からパーム油問題に取り組む。同時期に金融面からのアプローチも日本でも開始しました。

ウェブサイトのイベントページはこちら
https://goo.gl/34bZZX

主催:ウータン・森と生活を考える会
協力:プランテーション・ウォッチ、気候ネットワーク(予定)

*本講演は地球環境基金の助成を得て開催します。


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7月25日(水)18:30~21:00(18:10開場)
ビジョンセンター東京日本橋503号室
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田中優さんのブログから

2018年7月11日

  

田中優より「2018年7月の大雨」

 
このたびの西日本豪雨の被害に遭われたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

岡山ということで、全国のたくさんの方から安否確認のご連絡を頂きました。
この場を借りて感謝申し上げます。

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『 2018年7月の大雨 』

 倉敷を始め、岡山県なども洪水によって甚大な被害を受けた。同じ岡山県内に住んでいることもあって、ぼくのところにも有難いことにたくさんの人から安否を尋ねられた。はい、全く無事です。しかし実際に我が家も洪水警報やら、土砂災害警戒情報などが出されていて、寝ていてもケータイはひっきりなしに騒いでいた。でも我が家が避難する場所は地域の公民館で、我が家から下に1メートル以上降りて行った場所にある。すなわち洪水になったら自宅の方が安心なのだ。ほんの数メートルだけ高いので、我が家が水に漬かるときは、地域中がみんな浸水した時になる。



   水色が田中優宅。右下が吉井川の支流金剛川

 そして裏山はそのまま「和気アルプス」と呼ばれている連山につながっていて、土砂災害はちょっと怖い。でも我が家の辺りはなだらかな傾斜で、しかも築百年以上の古民家を解体して建てたから、少なくとも百年は土砂災害に遭っていない場所だ。そんなこんなで我が家にいた方が安全だと判断した。それでも夜は耳をそばだてて寝ていた。地崩れの前の地鳴りがしないかどうか気にかけていたからだ。


 地鳴りもなく、洪水が届くこともなく大雨は過ぎていった。しかし7月6日に開催予定だった岡山市内での講演会は中止に。そして翌日の天然住宅の見学会でのお話会のため東京に行こうとしたら、列車のダイヤが大幅に乱れていて、岡山まではなんとか行ったものの、新幹線が広島側から来なかった。止まってしまったのだ。駅員に聞くと、「東京に行けるかどうかは保証できないですよ」と言われてやむなく断念した。


 翌日7月7日、ローカル線が全滅、運休。7月8日、新幹線はほぼダイヤ通り走っていると聞いていたので東京に行くことにした。ところがこの日もローカル線は点検のために運休。確かにかなり増水した吉井川の脇を走るのだから、難しいかなと思う。仕方なく車で岡山駅まで行って新幹線に乗った。岡山駅までの道のりが長い。みな車で動くしかないせいで、道路が渋滞しているのだ。それでも何とか乗ると、3分遅れで走ってきた新幹線は、東京までに遅れを取り戻して走ってくれた。まぁ、実質的な被害は交通の乱れぐらいだった。


 岡山は天災がほとんどないせいか、全く慣れていない。ぼくの周辺では友人たちがボランティア隊を組織して、町内や近隣の町、倉敷などの地域へ手伝いに出掛けて行った。和気町内では25棟が床上浸水した。

 悪天候が続いたので、オフグリッドをしている我が家では途中で電気がなくなりかけた。今夜は無理だなと判断して子どもに言うと、子どもはさっそく近くの温泉ホテルに出掛けるのを楽しみにしている。泊まろうかとも考えたが、満室だったので日帰り入浴と食事だけにする。


 翌日も発電しないので、朝から発電機をかけた。こんな時のために発電機を持っているのだ、音がうるさくて気になったりするのだが、雨音の方が大きくて心配する必要もなかった、そして日曜日には雨が上がり、久しぶり日が差した。通りすがりの人が「久しぶりの太陽だね」と言った。もっとも夏至に近いこの時期は太陽高度が高く、曇りでも発電してくれる。おかげで翌日には電気の危機も去った。


 
緑の棒グラフが当日。朝25%を下回っていた電気の充電率も75%まで回復!



 その後は天気も良くなってよく発電する。我が家ではありがたいことに電気が余るほどになった。余った電気でエアコンを効かせながら、この原稿を書いている。


 なんとも危機感のない話だが、今回の大雨、幸いなことに我が家はそうして過ぎていった。大雨のせいで、地域の水路が溢れて道路に水びたしになった。子どもは大喜びで、バケツを持って外に出て、大規模な水遊びをする。山から流れ出てきた水にバケツを当てて、その水をあちこちに撒いている。ずぶぬれになったが、それもまた楽しいらしい。


 我が家の井戸はますます健在、電気もほんの少し不足しただけで健在、通信もインターネットも健在のままだった。やっぱりオフグリッドして自給していた方が、安心なのかもしれないと思う。同じ集落から見ると、我が家はほんの一メートルほど高い。この一メートルが大きいのだ。広さに一メートルの高さを掛けると、よっぽどの大水にならなければ水が届いてこないことがわかる。そう、家を建てる場所を考えるときに、高さを気にした方がいいのかもしれない(我が家は偶然だが)。





 今回悲惨だったうちの1つに愛媛県の肘川の氾濫がある。ダムが造られているのに氾濫した。ダムには貯水量がある。それを越える雨が降ったので、ダムの「但し書き操作」がされたのだ。雨が大量で、そのままではダムが破損する可能性があるときには、ゲートを開けて放水することができる。ただし放水するのは今降っている雨の量までと制限されているのだが、その量が文字通り致命的だった。ゲートを開ける前に三回もアナウスしたのだそうだが、その放流によって家は押し流され、五人の人命が失われてしまった。



                肘川ダムの放水


 「何のためのダムか」と言いたくなるが、もともとダムは完璧な解決策ではない。想定内の雨が、想定内の範囲で降った場合にだけしか有効ではないのだ。それを政治家と土建業者が利益のために「大丈夫になる、安全だ」などと言うから、こうした事態を招く。もともとダムは無限に水を貯められるものではないのだ。


 ちょうど長崎県の「石木ダム」についての訴訟の判決が出たところだ。住民側の敗訴。県の勧めるダム建設は違法ではないと。水も足りていて利水の必要はなく、洪水などの治水にもほとんど役立たないダムを大枚かけて建設するのが違法ではないそうだ。ばかげている。もっと税金を使うなら人々のためになることに支出してほしいと思う。

 それでもこの石木ダムの建設は、いずれ止まるだろうと思う。あまりにも根拠が薄弱だからだ。裁判所すら合理的な判断ができず、政治家に至っては目も当てられない状態だ。それでも私たちはその中を生きていかなければならない。



 私の消息を心配してくださったみなさん、本当にありがとうございます。私は大丈夫なので、その分だけ今回被災された方や支援活動をされている方、そして石木ダム予定地域で頑張っている皆さんに注意を向けてほしい。

 ダムはもともと万能ではなくて、しかも必要性の乏しい理由で人々の住まいを水底に沈めようとしている。美しい場所なのだ。ダム計画があったために開発されなかった。そのことが美しい場所を奇蹟的に残せたのだ。夏は水遊びに出掛けることもできる。こんな美しい場所すら私たちは子どもたちに残せないのか。





 
 
 


 私は子どもたちのために、こうした場所を残すために活動したい。自分のできる範囲のことでいいから、関心を持ってほしいと思う。



 最後に、今回の大雨の状態を、近所の見える範囲だけ写真に撮ってみたのでご覧ください。


 1の写真は同じ場所で、水位の低いグラウンドに看板が立っている。その看板が水没してしまっている。



 2は集落を流れる水路の写真。溢れた水が道路を冠水させている。




 


 3の写真も同じ水路。1メートルぐらい下を流れるが、そこから溢れて農地に逆流している。こういうところを間違えて踏み込むと水難被害に遭うのだと思う。「近くの水路を見に行く」と言って消息不明になる人は、こういうところに落ちるのではないか。


 
その他、周辺の写真
 




 

枝廣淳子さんのメールから

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                       Enviro-News from Junko Edahiro


                           No. 2638 (2018.07.11)

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「SolarSuperState協会」という、スイスに本拠地を置く非営利団体があります。

SolarSuperState=再エネスーパー国、という感じでしょうか。

ここは、世界のすべての国を対象に毎年、SolarSuperStateコンペを行い、
SolarSuperState賞を授与しています。
https://www.solarsuperstate.org/

国内の電力消費量を上回る量の再生可能エネルギーを生産している国に「SolarSuperState
部門」賞を授与。また、「風力及び太陽発電部門」では、それぞれの人口1人当
たりの累積設置発電量が世界上位の国に授与されます。

このSolarSuperState賞2018が発表になりました。今年の再エネスーパー国はど
こだったと思いますか?

受賞国は、「1985年から2016年の間、国内消費電力量の少なくとも300%を超え
再生可能エネルギーを生産していた」国です! すごいですね~! どこでしょ
うか?

受賞国を紹介するプレスリリース(英語)はこちらにあります。

Paraguay and Uruguay win SolarSuperState Prizes 2018
https://www.solarsuperstate.org/source/Prize/2018/20180704_SSSP_2080702.pdf

プレスリリースを日本語にしてもらいましたので、お届けします。


~~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

パラグアイウルグアイSolarSuperState賞2018を受賞!
https://www.solarsuperstate.org/source/Prize/2018/20180704_SSSP_2080702.pdf


The SolarSuperState協会 は2018年2月7日、5カ国に対して計6つの
SolarSuperState賞2018を授与した。授賞式は、ドイツのSolarzentrum
Mecklenburg-Vorpommernで開催された。

賞は全部で3部門ある。国内の電力消費量を上回る量の再生可能エネルギーを生
産している国は、「SolarSuperState部門」の賞を獲得できる。「風力及び太陽
発電部門」では、人口1人当たりの累積設置発電量が世界の上位3カ国に授与され
る。

1985年から2016年の間、パラグアイは毎年、国内消費電力量の少なくとも300%
を超える再生可能エネルギーを生産していた。このため、パラグアイ
「SolarSuperState部門」のSolarSuperState賞2018を受賞。在独パラグアイ大使
館のRoberto Maidana氏が賞を受け取った。

2014年以降、ウルグアイは毎年、100%を超える再生可能エネルギーを生産して
いる。この素晴らしい成果は、過去18年間に国内の総電力消費量が34%増加した
にも関わらず達成された。このため、ウルグアイは「SolarSuperState部門」で
受賞。在独ウルグアイ総領事のMaria del Lujan Barcelo氏が賞を受け取った。

風力発電部門」のSolarSuperState賞2018は、2度目のドイツと、3度目のスウェー
デンが獲得した。この2カ国の1人当たりの風力発電量は2017年末時点で、それぞ
れ670ワット、660ワットとなっている。

ヴィルドポルツリート市長のArno Zengerle氏は、「バイエルンには、大規模な
風力タービンと住宅地域の間には最低約2キロメートルの距離を置く、という規
制があり、これがバイエルン州における風力発電の展開の障害になっている」
述べた。

太陽光発電部門」のSolarSuperState賞2018は、今回初めての受賞となるリヒ
テンシュタインと、2度目となるドイツが受賞した。2017年末時点での人口1人当
たりの太陽光発電量は、それぞれ620ワットと510ワットである。

リヒテンシュタインを代表して賞を受け取ったのは同国経済省のJurg Senn氏は、
ファサード(facade)太陽光発電向けの投資補助金の改善を指摘した。その新しい
枠組みは2018年6月から有効になる。

ドイツを代表して賞を受け取ったChristfried Lenz氏は、2021年までに化石燃料
を用いる新車の生産禁止を求めている。

SolarSuperState協会はスイスの非営利団体で、国際理事会を有している。世界
のすべての国を対象に毎年SolarSuperStateコンペを行い、SolarSuperState
ランキングを発行し、毎年SolarSuperState賞を授与している。同協会は、分散
再生可能エネルギー設置の市場の急拡大から利益を得られる人々や組織の「グ
ローバルな声」となっている。

同協会は、すべての国に対して、5年以内にすべての電力を再生可能電力に切り
替え、できるだけ早期にすべてのエネルギーを再生可能エネルギーにするよう、
求めている。


~~~~~~~~~~~~~引用ここまで~~~~~~~~~~~~~~~~


再エネ先進国というと、ドイツやスウェーデンなどのイメージが浮かぶ人が多い
のではないかと思いますが、パラグアイウルグアイをはじめとする途上国の急
伸ぶりにも目を見張るものがあります。

日本もやっと、「再エネを主力電源に」と掲げました。こういった国々と同じよ
うな伸びを見せてほしいなあ!